挑戦する勇気を与えてくれる
――『小さなバイキング ビッケ』は本当に長く愛されている作品ですが、それは何故だと思いますか。
伊藤:本・アニメ・実写と表現が変わっても人に愛されて長く語られるのは、家族愛・新しいことに挑戦すること・困難にも勇気をだして挑むという普遍的なものがあるからなのかなと思います。そういった部分は自分と置き換えられると思うんです。そういった部分がある作品だから観ていて一緒に熱くなれて心を打つので、世代を超えて愛されているのかなと思います。
――そうですね。
伊藤:バイキング・海賊の物語となると遠いものに感じますが、家族愛にあふれているので身近に感じることができる作品ですよね。
――冒険の目的もお母さんを助けるというものですし。
伊藤:そのお母さんがいつでも味方じゃないですか。
――そうなんですよ。
伊藤:ちゃんとお母さんがお父さんを叱れるというのも、理想的な家族だなと思いました。
――両親に認めてもらうのがビッケの大きな目標で物語の柱の1つになっているのも共感できまよね。
伊藤:わかります。私個人としては、昔からビッケが好きな方に声優じゃない役者が声を充てるということを「これならいいよ」と認めてもらえるように頑張ってやらないとダメだと思ったので、そこにも通ずるものがありました。
――そこは長く続いている作品だと尚更プレッシャーになるところですよね。でもそこは自信を持っていただいていいです。
伊藤:ありがとうございます。
――もうすでに声優としても活躍されていますけども自分の声が持っている魅力はなんだと思われていますか。
伊藤:卑下しているわけじゃなくて、綺麗すぎないところかなと思います。「うぉおおおー」とか出来るので(笑)。そういうのはある意味幅は広いのかなと思います。
――本当に魅力的な声です。記憶に残るキャラ・役者さんは、演技力はもちろんですけど声にも力・魅力があるからだと感じています。そういった力のある声は得ようと思っても難しい部分なので、魅力的な声お持ちなのは素晴らしいなと思います。
伊藤:ありがとうございます。
――これからプレッシャーもあるなか、『小さなバイキング ビッケ』が公開されます。この映画で初めてビッケに触れるお子さんはもちろん、長年のファンの方も見に来ていただけるわけですが。
伊藤:シンプルに冒険を楽しんでもらえる作品だと思います。ワクワクしたり、夢を見たり、目標を立てて自分なりに頑張るというのは凄く素敵なことなんだよということを教えてくれる作品だと思います。そこは大人の方にも響く部分で、もう一回挑戦する勇気を与えてくれると思います。本当に胸を打つ作品なので是非いろんな幅広い方に観ていただきたいと思います。映像もとにかく綺麗なので、状況がよくなってこの世界観にどっぷり浸れるよう映画館で観てもらえたら嬉しいですね。