児童文学・アニメ・実写とさまざまな形で世代を超えて全世界で愛されている『小さなバイキング ビッケ』。今作でも家族愛の素晴らしさと勇気を与えてくれています。今回、魅力的な声・演技で主人公"ビッケ"を演じられた伊藤沙莉さんに作品・ビッケに対する思いを語っていただきました。
[interview:柏木 聡(LOFT/PLUS ONE)]
身近なことに置き換えられることが沢山つまっている
――『小さなバイキング ビッケ』はもともと児童文学で、その後アニメ・実写、そして今回の映画にも繋がるCGアニメのTVシリーズと全世界で愛され、『ワンピース』をはじめ多くの作家・作品に影響を与えた長く愛されている作品ですが、元々このシリーズはご存知でしたか。
伊藤:いえ、このお話をいただいてから作品を観ました。母がドンピシャの世代でリアルタイムで観ていたらしくて、そういった作品に参加させていただけることは感慨深いなと思って嬉しかったです。
――作品でも繋がれるのはいいですね。伊藤さんがビッケ役に決まった時お母さんの様子を詳しく伺えますか。
伊藤:メチャクチャ喜んでいました。「凄い感慨深い。小さいころにTVで観ていたアニメの新作で、自分の娘が主人公ビッケの声をあてるなんて、こんなに嬉しいことはない」と言っていました。でも、お母さんはビッケが好きすぎて「ビッケは私の青春だから、ぶち壊しにだけはしないでよ」と言われました(笑)。
――本当に好きなんですね(笑)。
伊藤:本当にプレッシャーを感じましたが、「楽しみにしている、映画館でやるのを待っている」と言ってくれました。
――大きい画面で見ることを心待ちにしているとは、本物の愛ですね。
伊藤:はい。
――演じるにあたって作品を観られたとのことですが、最初に観たときの印象を伺えますか。
伊藤:冒険ものは大好きなので、本当にワクワクしました。今回の映画は大きなスケールで描かれていますが、身近なことに置き換えられることが沢山つまっていると思います。困難を乗り越えて見える景色があるところが凄い好きです。特にビッケの勇気が印象的で、知恵と勇気で乗り越える姿を見て私も勇気をいただきました。
――ビッケは小さな子供ですがそこは関係なく、向かっていけるというのは凄いですよね。
伊藤:カッコいいです。役者目線で言うとオリジナルの声がキャピキャピした感じではなかったので安心しました(笑)。