今一番人気がある任侠映画『日本統一』。メールインタビューの前半に引き続き、作品についてもっと伝えたいことがあるとのことで、続編の動画インタビューを敢行。撮影現場のお話から、出演者同士の関係性、そして意外にもチャーミングなプライベートなど充実の内容となった。これからますます盛り上がっていくだろう『日本統一』、観るなら今です!
インタビュアー:みづきあかり(https://twitter.com/mizukiakari1001)
監督をはじめ全てのスタッフは自分が声を掛けて集めてきたメンバー
みづき:では、本宮さん、お願いします!
本宮:よろしくお願いします。
みづき:うわ〜! ……ほ、本物〜!(拍手)緊張してます!はじめまして、みづきあかりです。今日はありがとうございます。
本宮:はじめまして、本宮です。よろしくお願いします。
みづき:前回のRooftopのインタビューではメールで回答をしていただいたのですが、今回は、よりファンの人に届くように動画で、生の氷室蓮司/ 本宮泰風の良さをアピールしていただきたいと思います!
本宮:はい。わかりました(笑顔)。
みづき:前回のインタビューで、他の任侠映画と『日本統一』ではどういったところが違うと思いますか?という質問に対し、「スタッフ、キャストの団結力」とお答えいただきましたが、これは、「言葉で言わなくても阿吽の呼吸で成り立っているな」という関係性があるということでしょうか。
本宮:これはちょっといろんな事情があって。実は『日本統一』は途中で制作会社が変わったんですよ。そのときに、監督をはじめ全てのスタッフは自分が声を掛けて集めてきたメンバーなんです。なので、本当に「この人こそ!」と思ったメンバーで撮っているんです。普通そういったところは俳優が意見を言えるものではないので、なかなかこんな現場はないと思います。
みづき:作品を観ていて、「作風が変わったな」とは感じませんでした。制作会社が変わるという大変なことがあっても、世界観がしっかりと守られていることにびっくりしています。
本宮:みんなプロなんで、上手くやってます(笑)。
みづき:監督さんも代わられていますよね。それぞれの監督さんの細かい個性とかは出ているとは思いますが、そういうところも演者さんが調整をして作風が変わらないように工夫をされていたりするのでしょうか。
本宮:演者の方は意識していないと思うんだけど、監督だったり、編集の人間だったり、そういう人たちは今までのものを大事にしつつ……と考えてやってくれています。
みづき:今、もう7年間もやられているということで。
本宮:え、7年?6年じゃない?……7年目?!
みづき:はい。2013年からです。
本宮:もうそんなになるんだ…(笑)。
みづき:1回ごとの出演者数もかなりすごいと思うんです。後ろについている沢山の方だったりとか、殺されていく方だけでもすごい数だと思うんですけど、1作品につき最大でどのくらいの方が関わっているんですか?
本宮:100人くらいかな。エキストラ含めたらそれ以上かもしれないです。
みづき:1作品の制作期間はどのくらいの期間になるんですか?
本宮:4日間ですね。
みづき:えっ!4日間ですか!? もっと1ヶ月くらいかかってると思ってました。
本宮:かけようと思えばいくらでも時間はかけられるんだけどね(笑)。いろんなことを計算して合理的にできるように台本を作っているんです。でも夜中の12時を過ぎることはないし、みんな睡眠時間もちゃんととれてます。
みづき:素晴らしいですね……!
本宮:限られた状況の中でやると、優先順位というのが大事になってきて、「何を優先するか?」と考えていくと意外とうまいことできるんです。
ほとんど台本を読まない小沢仁志
みづき:殺し合いの続くシーンの中でクスッと笑える、緩やかなアドリブシーンがあるからバラエティーとしても観ていけるような気がします。川谷会長との飲食シーンだったりはアドリブがあったりするのかなと思うんですけど、それ以外にも演者さんによって細かく入れてくることもあるんですか?
本宮:ありますあります。好きにやってますね、基本的に。好きにやらせてくれる監督なんで、「使う、使わないは別としてやってみろ」という状況を作ってくれるんです。
みづき:本宮さんは他の任侠映画の現場もご経験されていると思うんですけれども、こういったアドリブも挑戦しやすい場面っていうのはよくあることなんですか?
本宮:いや、あんまりないんじゃないかなぁ。小沢(川谷雄一役:小沢仁志)さんでしょ? 特にひどいの。
みづき:ひどいのって!(笑)
本宮:小沢さんはほとんど台本も読まないし、なんとなくやるだけやって……監督もカットがかけられないような感じになってて(笑)。
みづき:「ああ、アドリブやってる」ってわかるくらい、先陣切ってやってらっしゃいますもんね。
本宮:自分の役割はそこだ! って思ってくれているんで。
みづき:今の聞くとまた……良いですね! 日本統一って!
日本統一の完結まで
みづき:前回のインタビューで、これはズルいと思った答えがありまして。「日本統一は完結までシナリオはできているんですか?」という質問に対して「できているような、できていないような感じ」ということだったんですけど、これはいかがでしょうか?
本宮:ここまで長く続いてくると、日本統一という作品自体が、なんというか…生き物みたいな感じになってて。途中から新しく俳優さんに加わってもらったりしてる内に、「この人が入ったことでこういう風に変わっていくんだ!」ってまた新しくイメージが湧いてきて、方向性が変わっていったりするんで。「なんとなくこんな感じかな」って最初は思ってたけど、だんだんいろんなイメージができるようになってきたんです。逆に、固定しないで成り行きに任せて……という意味で結末はあるような、ないような……っていう。
みづき:もともと始められた時は「完結」っていうのができていて、それに向かっていくような感じだったんですか?それとも、1本1本を撮りながら完結へ向かっていくような形だったんでしょうか?
本宮:1本1本を撮りながら、タイトル通りに日本統一をするっていう風に簡単に考えてたところはあるんですけど。あんまり言うとアレなんだけど…(笑)「誰が統一するか」って言うのもあるし。別に主役だからって最後まで生きてるとは限らないし。そのへんはフリーに考えてるんで。
みづき:ファンの方から、「もういっそ日本統一はしないでほしい!」みたいな意見もありますが、そういったファンの声を聞くと揺らいでくる部分はありますか?
本宮:あるね。そういう人たちって統一したら終わりだと思ってるから、「統一しないでくれ!」っていってるわけでしょ?でも俺は「統一したら終わりなの?」って思ってるところもあるし、統一してからもいろんなことがあると思うし。そこらへんはちょっと、この先どうなるかなっていう(笑)。