8月18日(日)に東京のロフトプラスワンで開催される『レズノミクス東京~真打ち登場!レズっ娘クラブ東京進出記念イベント~』の主催者であり、女性専用風俗店"レズっ娘クラブ"の代表御坊さんと、キャストのふゆねさん・つばささん、スタッフのよいまつりさん・遠山涼音さんにお話をお伺いしました。事務所は居心地が良く、キャストさんやスタッフの方々とも和気あいあいとお話しすることができました。接しやすい御坊さんの人柄や、お客さんのことを第一に考える、ふゆねさんとつばささんの想いが伝われば嬉しいです。[interview:はるな(Loft PlusOne West / 漁礁)]
女性専用風俗店”レズっ娘クラブ”について
──まず、”レズっ娘クラブ”とはどのようなお店ですか?
御坊:女性のお客様に対して、女性のキャストがご案内(いろんな意味で)するという…女性専用の風俗店です。
──姉妹店の”ティアラ”というお店もありますよね?
御坊:”ティアラ”の方は、プラスで鑑賞コースというものもあって、働いている女の子同士が絡んでいるのを男性のお客様が鑑賞できるコースなどがあります。
──どうしてこのようなお店を始めようと思ったのですか?
御坊:もともとホームページ屋をやっていたんですけど、お客さんの半分くらいが風俗業界の方だったんです。その時に知ったのですが、風俗業界って売り上げの延びのスピードが速いんですよね。そういうところに魅力を感じたのですが、お客さんのお客さんを取るわけにはいかないので、女性専用で始めようと思ったのがきっかけです。
──それではキャストさんにもお話しをお伺いしたいと思います。簡単に自己紹介からお願いします。
ふゆね:はい、ふゆねです。セクシャリティはフェムリバタチ寄りです。
つばさ:つばさです。セクシャリティは中性タチです。
※セクシャリティとは、見た目とプレイスタイルのこと。フェムだったら女性っぽい感じ、ボーイッシュ(ボイ)だったら男性っぽい感じ。中間が中性。プレイスタイルは、タチ・リバ・ネコの3つ。
──”レズっ娘クラブ”で働こうと思ったきっかけを教えてください。
ふゆね:2年目ですが、永田カビさんの漫画『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を読んで、私もキャストをやってみたいなと思ったのがきっかけです。
──どういったところで、やってみたいという気持ちになったんですか?
ふゆね:ちょっとおこがましいんですけど、誰かにとっての居場所だったり、人生が変わるきっかけになれるってすごいなって、漫画を読んで思ったんです。それが私にもできるかな…って思ったのがきっかけで、働いてみたいなと。
つばさ:他のレズ風俗店から移籍してきたんですけど、そのお店がダメダメで、お客さんを駅の改札で1時間くらい待たせたり、おもちゃが使い回しだったりとか…信用できないことが多くて。そういったことが重なっていた時に、御坊さんの「すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。」を読んで、この人のもとで働きたいなと思ったのがきっかけです。
興味のある方に是非読んでほしい、お客さんとの話
──利用される方はどういった人が多いですか?
つばさ:プレイスタイルや見た目など、キャストによって求められてるものは違うと思います。
ふゆね:でも、男女経験がどっちもないっていうお客さんが多い印象はありますよね。
──お客さんとの印象深い出来事や、思い出などはありますか?
ふゆね:ブログを読んで来てくださる方が多いんですけど、こういうこと好きって言ってたよねとか、ブログで話していたことを覚えてくれていた時は、ちゃんと私を見て指名してくれているんだなと思って嬉しくなります。
つばさ:経験が無い人が勇気を出して来てくれて、プレイする時はこっちもすごく緊張するんですけど、何度か指名してもらって回数を重ねて、お客さんが”イけた”時は感動しますね。
──この仕事をはじめてから変わったことなどはありますか?
ふゆね:美意識というか、むだ毛の処理だったり細かなところにも気を使うようになりました。お客様側のことをこちらが気にすることは少ないんですが、イメージや理想を持って来てくださっているので、ちょっとしたことで幻滅されたり、現実に戻ってしまうっていうのは嫌だなと思うので。その辺りは始める前と今だったら変わったのかなって思います。
つばさ:無駄遣いをしなくなりましたね。お客さんから直接代金をいただくので、何か買い物をする時にお客さんの顔がちらつくんですよね。今これにこのお金使っていいのかな…っていうのはすごく考えるようになりました。
御坊:お客さんもお金持ちの方ばかりでは無いですし、ホテル代などもあってキャストがもらうお金の倍以上は支払うことになりますよね。その日のためだけに、遠方から来られる方もいらっしゃるので。
つばさ:そうですね、お金は貯めよう…っていう気持ちになりますね。
──ちなみにデートコースなどは決まっているんですか?
御坊:セミオーダーメイドみたいなもので、お客様の要望を聞いてキャストが汲み取って、決めていくという感じです。予約時の伝言欄で希望などをお伝え頂きます。既に指名をくださっている方だったら、直接相談して次に会う時に備えることもできます。
──この仕事をする上で大切にしていることはありますか?
ふゆね:やっぱり一番は時間ですかね。私と一緒にいる時間にお金を払ってくださっているので、がっかりしたりとか、たいしたことなかったなって思われるのは嫌なので。プレッシャーはもちろんありますけど、お客様といる時間は大事にしたいと思っています。
つばさ:最初はやっぱり緊張すると思うので、言葉だけじゃ足りない部分というか、目線とか声のトーンで気づける些細な感情の動きとか、全部気付いてあげたいなって思っています。初対面の人と会うし、そういうこともするわけだから、お客さんの方から出してるサインは絶対見逃さないようにしたくて。なので、コミュニケーションを取ったり、お客さんをちゃんと見ておくというのは大切にしていますね。
──お客さんに言われて嬉しかったことはありますか?
ふゆね:レビューに書いてくださることが多いんですけど、直接言いたいから…と言って次の予約をしてくださって、「あの後こういうことがあったよ」とか普通にお話ししてくれることが嬉しいです。以前あったことなんですけど、当時そのお客様は友達と会うこともひかえていて、遊んだりも出来ていなかったみたいで、でも私に会ってからポジティブになれて、「友達とも会うようになったよ!」っていうお客様がいて、私がそういう何かのきっかけになれたんだなっていうのがすごく嬉しかったです。
つばさ:レビューもそうですし、前会った時に、直接言えなかったことを手紙に書いて来てくれたりとか、「あの後こういうことがあった」とか近況報告があったりすると、すごいニヤニヤしちゃいます。
御坊:こういった話しを聞いて、お客様は性的な部分だけでなく、気持ち的な部分でも満たされていらっしゃるんだなって感じますし、キャストらもスタッフもこのお仕事のやりがいに繋がっています。
──スタッフさんにもお話しをお伺いしたいのですが、女性スタッフさん達が送り迎えをするんですか?
御坊:いえ、基本的にスタッフは事務やお手伝いが主です。
遠山:でも、私はロケ撮影で全員とデートしましたよ。
──ロケ撮影というのはどういったものですか?
遠山:キャストさんからお客様をどういう所に連れて行きたいかっていう提案をもらって、実際一緒にデートに行って、写真を撮るんです。そこから、サイトを見たお客様がデートのイメージをしやすくなるように、文章を作ってページを公開しています。
よいまつり:写真がめっちゃ上手で、手を差し伸べている写真とかイメージしやすくて、すごく良いですよ!
御坊::うちの場合は顔出しが無いので、デートのイメージがしやすくなる写真を大事にしています。ちなみに、よいまつりちゃんにはイラストやデザイン関係の作業をやってもらっています。
よいまつり:はい! あと一度、お客さんの見た目が男性っぽい方の場合、戸籍上女性だということを確認しに同行することはあります。
御坊:やっぱり女性のスタッフを入れたことによって、男性の僕では分からないことも対応できるようになっていると思います。
──こちらの事務所はすごく居心地が良いのですが、いつもこのようにアットホームな雰囲気なんですか?
よいまつり:そうですね、急に鍋が開催されてたり、ベランダで肉が焼かれてたりする時もあります(笑)。
御坊:寿司職人が立ってる時もあるよね(笑)。