そこのダンナもネエさんも寄っといで! バトルオブニンジャマンズ、ラットボーンズ率いる柳家睦の新たなるステージは、大衆キャバレー!? 平成も終わろうかというこの冬、あえて昭和に思いを馳せるのか? 誰も見たことのない新しいキャバレーがここ天国でいよいよ開店っ![interview:大塚智昭/齋藤航(LOFT HEAVEN)]
柳家一座の全国行脚
──『大衆キャバレー・ニューヤナギヤ』とはどういうものになりそうですか?
柳家:ライブハウスってバンドが出るところじゃない? ま、当たり前なんだけど(笑)。自分が描いているキャバレーの世界観ていうのは、ドーンとシャンデリアと扇状の客席で真ん中で歌ってる…みたいな雰囲気。ずっとそういうのが好きで心のどこかにあったんだけど、ここ(LOFT HEAVEN)に来てみて、「あれ、もしかしたらここで現代のキャバレーっていうのを表現できるかもな」って思ったんだよ。ただのリバイバルは嫌だから、あくまで新しく現代的にしたかったし。
──『ニュー・ヤナギヤ』の『ニュー』の部分ですね。
柳家:それもあるけど、ロカビリー屋だからね。なんでも『ニュー』とか『ネオ』とか好きなんだよ(笑)。ワンクッション入れたくなっちゃうんだよな。
──今回、あえての平日開催ですが何か狙いがあるんですか?
柳家:やっぱりキャバレーだから会社帰りに寄って欲しいんだよね。音楽だけのライブだと、仕事帰りなのに立ちっぱなしで観るのは音楽を好きな人しか来ない。でもこういうコンセプトにして、空間そのものを気に入ってもらえればお客さんはまた来てくれるんじゃないかな。年齢層も高いだろうし、土日は家族サービスに当ててもらって(笑)。まぁお客さんの意見で週末にもなるかもしれないけど。
──睦さん自身、週末は普通にスタンディングのバンドライブが入ってますしね。
柳家:ゆくゆくはこのキャバレースタイルで地方を回りたいんだよね。もっと言うと、劇団四季みたくなりたい(笑)。サーカス小屋というか…『ニューヤナギヤ一座』みたいな。バーンと絵が入ったトレーラーで内装に名前の提灯とかも入れて(笑)。とりあえず東京をスタートにして、あと大阪でもできそうな気がしてる。まだキャバレー文化自体が残っているし、同じところで昼間にライブやって夜はキャバレー、みたいなね。
──確かに大阪は街の感じも合いそうですね。
舞うか、ヤナギヤ・ドル(仮)
──出し物、仕掛けとしてはどういうものを考えていますか?
柳家:キャバレーだから、もちろんホステスがいる。でも本物のホステスさんだけを呼んだって、それはただの飲み屋になっちゃう。だからバーレスクとか、ゲイダンサーとか、踊ったり歌ったりも出来る人たちを、さもホステスの体なんだけど実はめちゃめちゃ芸達者です! というようなスタンスでいてもらいたい。
──みなさんそれなりの衣装で居てくれるんですか?
柳家:こっちであんまり、「こうしてくれ!」って押し付けちゃうと面白くないなと思うから、各々ある程度好きにやってもらって、反省点とかダメだったところはあとから直していこうという…それが遠回りばっかりの俺の人生で、唯一見つけた解決の近道(笑)。とりあえずやってみよう! と。
──ちょっとごちゃごちゃしているぐらいが、いろんな人の『キャバレー感』の集合体って感じで面白いかもしれませんしね。
柳家:最終的にも俺がいろいろ固めちゃうより、客が決めた方がいい。お金を払うのお客さんだからね…最近、バンドの音楽性とかより営業の方ばっかり考えちゃってて(笑)。どうやったらお客さんを楽しませられるのかなって、そればっかり考えてる(笑)。
──バンドって究極的には『余興』ですからね。
柳家:もちろん音楽も真剣にやってるよ。でもやっぱり本当は、熱狂的なファンの前でグワーっとほとばしるようなモノを目指して東京に来たんだけど、そうなるチャンスも有ったのか無かったのかもわかんねぇし、あったとしてもそのチャンスに乗れなかったわけだし…そんなヤツらいっぱいいるじゃない?(笑) 売れないパンクスとかが、「明日を見ろ〜♪」とか歌ってても、「いや、お前らこそ明日を見ろよ!」みたいなさ(笑)。だからまあ、それもあって…ってわけじゃないけど、自分が残っていくにはどうしたらいいかなって考えるようになった。そうすると、やっぱりお客さんに喜んでもらうっていうのが自分の喜びにもなってくるわけじゃない? だからこういう新しい試みで、キャバレーの支配人として、「いらっしゃいませ…こちらへどうぞ。」ってやってみて、お客さんはどういう反応してくれるのかが凄く楽しみ。
──睦さん、バンドのライブでも、ずっと喋ってますけどね(笑)。
柳家:普段はずっと一人の作業ばっかりで全然喋ってないから(笑)。人が来ると喋っちゃうんだよね。
──当日はお気に入りのホステスさんに奢れるんですか?
柳家:オリジナルのチップを最初にお客さんに渡して、それを中で使ってもらえるようにしたい。もちろん追加でも買えて、お酒を買ってきてもらう時なんかにホステスに渡せる。本当の紙幣だと使い過ぎちゃうでしょ?(笑) また来てもらうには、やっぱり演者にも景気良くバラまけるぐらいの額にしたくてね。出し物の終わりにガーっとかき集めてハケる、みたいなイメージ。もちろん還元するから、ホステス側にとってもそうやって稼げる場所にしていけば、噂も広まっていろんな人が集まってくるんじゃないかなって思ってて、最後残ってくるのが若い綺麗な子ばっかりになるのか、スキルのあるベテラン揃いになるのかっていうのにも興味がある(笑)。
──いいですね! 『ヤナギヤ・ドル(仮)』。
柳家:俺の顔に、聖徳太子みたいな棒持った肖像を入れたりしてね(笑)。
──今回の企画に対してメンバーの反応は?
柳家:まぁこれからだからね。イメージも掴みかねてるんだと思う。チーママのぢゅんこも、「ん? あぁ…」みたいな(笑)。でもパフォーマーとして、ホステスに対してちょっとライバル心は抱いているかもしれない。
──最後に、お客さんはどういう心構えで来ればいいですか?
柳家:そうだなぁ、まず男女問わず! 現代のキャバレーと見世物小屋の融合に…「金使うぞっ」ていう気持ちで(笑)。だってキャバクラなんて行ったらもっとかかっちゃうからね。ライブも二回とそれに出し物もあるから豪華だよ。ライブイベントっていうよりは参加する感じ。遊びに来て!
大衆キャバレー・ニューヤナギヤはこんなお店だ!(予定)
「大衆キャバレー・ニューヤナギヤ」は通常のライブのイベントとどう違うのか?
1、ホステス、有り!
なんと踊り子やバーレスクダンサー、パホーマーの女子やドラァグクイーン(女子みたいな?)たちが皆さまをフロアでお出迎え! そして踊りも披露してくれます!
2、ホスト、有り!
不慣れなホストをメンバーが! Jメンズスタイルの男も!?
3、椅子、有り!
4、フード、有り!
5、支配人/チーママ、有り!
支配人・柳家、チーママ・ぢゅんこ
6、ホステスたちのパホーマンス、有り!
18:00のOPENから随時開催! 助兵衛な殿方は仕事が終わったら全力ダッシュでLOFT HEAVENに!
7、柳家ラットボーンズのステージ、2回有り!
【1回目】20:00〜【2回目】21:25〜(各45分)
8、グランドピアノ、有り!
ライブ終了後には先輩ピアニストの調べを聴きながらホステスやメンバーとご歓談をお楽しみください。
9、チップ用のお札、有り!
チップ札でお酒を買ってきてもらったり、ダンスの後にばら撒いたり使い方はお客さん次第! ホステスさんたちのギャラに還元します。