西宮を中心に活動する3人組ロックバンド・KING BROTHERSで、ドラマーとして活躍するゾニー氏がロフトプラスワン ウエストにてトークイベントを初開催。様々なカルチャーに造詣が深いという彼が、"もっといろんなことを知りたい""カルチャーの面白さを伝えたい"と、幅広い人脈を元に毎回ゲスト2人を招待。ウ○キペディアならぬ、「ゾニペディア」を構築していく。記念すべき初回ゲストにはホラー映画監督・白石晃士氏と、名古屋にある映画館・シネマスコーレの副支配人であり、VHSを7000本所有するという坪井篤史氏が登場。関西版「Rooftop」ではゾニー氏×坪井氏に取材敢行![interview:黒田奈保子]
ゾニー初主催イベントにVHS狂人が大阪初上陸!!
――坪井さんとの出会いは大阪での別のトークイベントに遊びに行った時とか。最初の印象はいかがでしたか?
ゾニー(以下、ゾ):白石監督から声が掛かって登壇した瞬間、イベントの風向きを変えるくらいにすごい勢いで語りだしたんですよね。それまでのイベントの内容がぶっ飛ぶくらい、あまりの衝撃に「ゴジラが来た!!」って思いましたね(笑)。終演後に御挨拶した時に、すぐに「ゾニペディア」への出演をお願いしました。まだ、その時はイベントの内容とか具体的に決まってなかったんですけど、こんな“異常者”は放っておいたらダメだろって思って(笑)。音楽をやってると、反骨者っていうのはすぐに分かるんですよね。坪井さんはまさに反骨精神の塊で。
坪井(以下、坪):光栄です! シネマスコーレでも白石監督にイベント出演をお願いしたりしているんですけど、絶対に負けない自信がある。単に監督が他のイベントに出演して喜んでいるのが嫌なんですよね、嫉妬です(笑)。だから、今回「ゾニペディア」に声を掛けていただいたのはすごく嬉しくて。自分自身の新しい開拓にもなるし、イベントで得たものをシネマスコーレに持って帰れたら。ゾニーさんと白石監督、2人でも成り立つイベントだけど、そこにさらに火をつけるつもりで。ゾニーさん、白石監督、僕で三つ巴の戦いができたらいいなと思っています。
――今回、「VHS狂人」の由来でもある、7000本以上のVHSを集めた通称・アメカル部屋の中で取材をしていますが…。部屋中に並べられたVHSは本当に圧巻です。空き巣に入られて●●が●●したとか、イベントでもお話していただくと思いますが、いろんな伝説を持っているのもうなずけます。
ゾ:部屋の真ん中に座ってるんですけど、見上げるとすごい圧迫感があって(笑)。懐かしいのから、気になるのまで…、1日中この部屋にいれますよね。
坪:小さい頃に通っていたビデオ屋を再現したいというのが、集め出したキッカケで。VHSでピーク時は1年で1000本近く集まりましたね。ジャンルはバラバラで、基本はDVDにならずにVHSで販売や版権が終了してしまう作品を集めていて。映画を知らずに終わるのが嫌なんですよね。
6月23日、LPOWでバケモノ同士がぶつかる!?
――今回のイベントは「ホラー映画」というくくりではありますが、この部屋にあるVHSの中にはB級ものやパロディなどホラー映画初心者でも気になる作品もありますよね。
坪:「ホラー」というだけで倦厭する方も多いんですけど、タイトルだけ見てもおもしろいものがあったりするんですよ。これまでって、「ホラー映画」ファンや玄人の人に向けて何かをするのが面白いと思っていたんですけど、一番面白いのは“ゼロ”の人を開花させるのが面白いと思っていて。
ゾ:そうなんですよ! 段々と熱を持って、火が点いた瞬間が分かるんですよね。「ゾニペディア」はキッカケを作る、扉に辿りつかせるためのイベントにできたらと思ってるんです。
坪:“知らないこを知る”、「ゾニペディア」というタイトルが素晴らしいなと思いましたね。熱伝導でお客さんに伝わってくれればうれしいですね。
ゾ:トークイベントに参加する意義だけではなく、その前後を含めて「ゾニペディア」になればいいなと思ってるんです。
坪:ゾニーさんも白石監督も本気だけど、僕も本気なんで! ゲストだけど歴史に残るものを見せたいですね。実は前日は名古屋で「ゾニペディア前夜祭」として、白石監督とイベントをやるんですよ。しっかりと作戦会議をしてから大阪に乗り込みますんで! 白石監督はMADで、僕は狂人。バケモノな2人が大阪に向かいますんで。
ゾ:バケモノとバケモノがぶつかって大阪に来るって、危なすぎる(笑)。ホストとして、イベントを守らないといけないですね。
――取材の合間にもオススメ映画やVHSの話が止まらないお2人なんで、当日はどんな「ゾニペディア」が知れるのか楽しみにしています!
坪:ゲストVS司会ではなく、グルーヴィーにいきたいですよね。もちろん、ゾニーさんにも脅威は与えたいですけど。
ゾ:白石監督、坪井さんに負けないように