冷静なもう1人の自分…?
──お2人が東京でなく、大阪で漫画家をやり続けてるのはなぜですか?
石川:俺はすごく行きたかったけど、東京では体が持たんと思った。でも今でも、吉祥寺で5年くらい漫画描いて、バタンと死ねたらいいなと思うよ。漫画家仲間も多いし。
──そういう理想はありつつも、実際に今から東京へ行こうとはしないんですか?
石川:うん。もう面倒くさいから(笑)。
──川口先生はどうですか?
川口:僕は行きそびれた感じです。というより、そもそも呼ばれてないんです。例えば『キン肉マン』のゆでたまご先生は大阪出身で、高校の卒業式の時に編集部が東京に引っ張って行ったらしいですし。そんなこと全くなかったです。
石川:やっぱりあの人らは違うんやろね。
──川口先生も学生時にデビューしてて、周りの友人からの反応はどういった感じでした?
川口:漫画の中に名前を出してくれとか言われましたね。主要なキャラに名前を付けるのはさすがに無理なので、ちょっとした家の表札を友人の名前にしたりしてました。
──漫画についてダメだしとかはなかったんですか?
川口:ありました。俺の方がおもろいとか言われました。お前も漫画描いたらわかるわ! って思ってましたね(笑)。
石川:漫画家は全員あるよね。俺も毎日ダメ出しの電話してくるやつおったもん。そいつとは何年も会ってないのに、「友達がおっぱいの漫画描いてるなんて情けない」とか言われて。そのうち電話してくる時は、はあ〜ってため息から始まるようになってた。
──漫画を編集部に送ったりしてたことは、友人には言ってなかったんですか?
川口:ほんまに仲の良い友達1人ぐらいですね。
石川:そんなん人に言うほど馬鹿なことないよ。ほんまに漫画家なるやつは言わない。
川口:絶対いじられますもんね。
──確かにそうですね。僕言うてましたもん。漫画家になるわ! って(笑)。
川口:普通の子供は言いますよ。例えば僕は学生の時、校庭に犬が迷い込んできても騒がずに、騒いでる同級生を見てました。普通の子供のリアクションが取れなかったんです。
石川:俺もそういうタイプやった。自分をもう1人の自分が俯瞰で見てるんよね。今でもお酒飲んでる時にワーッとはじけられへんもん。俺ハシャいでる…てなっちゃうから。
川口:僕も同じですね。
石川:セックスする時も、もう1人の自分が3Dで俺を見てる。
──どういう事なんですか! そうなるとかなり辛いし、嫌ですね(笑)。
7.26 絶対に負けられない戦いがそこには…ある!?
──さて、お2人が出演される7月26日の関西漫画家大喜利「MAN-GIRI!」はゲストに和田ラヂヲさんが出演されます。他にはオシリペンペンズの石井モタコさん。そして、今日来るはずだった小田島等さんらが出演されます。
石川:大丈夫かな。小田島さんほんまに来るんかな。
──当日はさすがに来るでしょう(笑)。この漫画家が大喜利をするというのはもともと東京でやってたイベントで、今回が関西初なんですよ。だからこそ、お2人をはじめ関西在住の漫画家さんで揃えました。
石川:2年間練習してきたもん。気合い入ってるよ。
──大喜利以外にも即興4コマやうろ覚え画力対決とか、いろいろやってきましたもんね。7月26日はその集大成ですよね。
石川:俺は下ネタしか思いつかん。
川口:僕は決勝まで行きたいですよ(笑)。
──しっかりしましょうよ!(笑) ゲストの和田ラヂオさんに関してはどうですか?
石川:あの方はほんまに強いでしょう。ダイナマイト関西とか決勝までいってはるし。
川口:和田さん超えは難しいですね。
──でもこのイベントは大阪の大喜利イベントなので、負けたらだめですよ!和田さんは四国からの刺客なんで。
石川:そういう意味ではほんまに勝たないとあかんね。
川口:そうですね。関西初の大喜利イベントとして、第一回目はしっかり名を残したいです。
──頼りがいのある言葉が聞けて良かったです。あとは小田島さんがちゃんと当日来てくれたら完璧です(笑)。