Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューa flood of circle(Rooftop2014年4月号)

ただ転がるのではない
ぶっ壊して新しく積み上げることで進める道がある

2014.04.01

バンドのテーマとしてガラパゴス化したい

IMG_2620.jpg── 全県ツアーはこの号が出る頃には残すところ日比谷野外大音楽堂でのワンマンと沖縄公演のみとなりますが、実際ここまでやってきてどうでしたか?

「いくつかターニングポイントがありましたね。例えば、対バン編の時はいろんな先輩とやれて、一本一本先輩と戦う苦労もあったけど、バンド内のモチベーションが高かったんです。でも12月に奈良でやった時はちょうど対バン編が後半に入り、マンネリというわけではないんですけど変に固まって来ちゃってる感じがあって。それで出来上がっていたセットリストをライブ前に1回ぶっ壊して、1曲目と最後だけ決めてあとはあみだくじでセットリストを組み直したんです。曲間もストーリーも決まってないから、ステージ上で考えながら進めていかなければならないという緊張感をわざわざ作って、あれはすごくスリリングな事件でした。おかげでもう一度“攻める”という気持ちを思い出しました。自由でギリギリのライブをやると思っていても、いつも通りになってしまうとそれがパターン化しちゃうから。そのライブを経験してバンドが進化したように思います」

── AFOCはホントに攻め続けるバンドですよね。

「このスピード感じゃないと生まれないものがあると思ってるし、曲作りにしても決められたスケジュールの中で消費されないクオリティのものを作ることが出来るのが、ロックンロールバンドの強みなんじゃないかと思っているんです。ゴロゴロ転がっている中でやるものだと思っているから。生みの苦しみはありますけど、そのスピード感で転がっていくことを苦しいとは思っていないし、ツアー中に新曲を聴いてもらえる嬉しさがあるし、ツアーは奈良以降また良い流れで出来ているし、そこにバンドマンとしての喜びがありますね」

── 年が明けて1月19日の赤坂BLITZで対バン編は一区切りしたわけですが、住み慣れた土地に戻ってきてライブをやった時はどんな感じでした?

「不思議なもんで、東京が一番落ち着く場所で“ただいま”というよりは、対バン編の中では一番会場が大きかったし、革ジャンの頂点にいるギターウルフと、同世代で昔から一緒にやってきたUNISON SQUARE GARDENを迎えて、ライバルの関係という意味もあったから戦わないといけないという思いのほうが強かったんです。それに新曲を初披露するということもあって、けっこうピリピリしてました。安心感はなかったですね」

── 全県ツアーを経て、バンドとしてまた強くなった感じはありますか?

「奈良の事件が大きかったので、そこでもう一度気持ち新たに進み始めているし、メンバー間の信頼関係は今が一番強くなってる気がします。前はガムシャラにライブをやってガムシャラに帰るという感じだったのが、メンバーの演奏が自分の耳でもちゃんと聴けるようになって、今すごい良い瞬間が来てるのがわかるようになってきたんです。それによって会場の煽りももっと出来るようになりました」

── では、4月12日の日比谷野外大音楽堂ワンマンについて聞かせて下さい。野音でのワンマンは初めてですが、どんな感じになりそうですか?

「AFOCってずっとスタンディングの会場でやっていて、今回初めての指定席だからそこはひとつチャレンジだと思っています。スタンディングじゃないと楽しめないと思ってる人も楽しませたいですね。野音でしか盛り上がれない方法がたぶんあって、与えられたスペースの中で踊り狂って良いわけだから、スタンディングだと思って敬遠しないで遊びに来て欲しいです。野音でしか出来ないパフォーマンスの準備はしています。でも新しいシングルも作ったから、『I'M FREE』のリリースツアーのファイナルですけど、AFOCの一番新しいところも魅せられるんじゃないかなと思います。ここまで来れて良かったねという感じではなくて、次のAFOCが見えるようにしたいですね」

── ツアー後の5月以降どうなるかというところですね。

「4月からはNHK総合アニメ『団地ともお』のエンディングで『アカネ』が流れたり、朝日新聞のCM曲に起用されたり、ツアー後の展開を考えていて動き出してるから、しばらくは良い意味で全く落ち着かなさそうですけどね。甥っ子に会いに実家に帰りたいんですけど、正月休みが全く来ないんです(笑)」

── 今年も転がり続けながら、どんどん進化していきそうですね。

「テーマとしてガラパゴス化したいと思っているんです。独立進化というか。最新の音楽もチェックしているけれど、AFOCの泥臭いロックンロールのスタイルって、全国ツアーをやってると“今どきこんな暑苦しいバンドいるんだね”って言われることも多くて。それをバンドの“売り”にしますという簡単なことじゃないんだけど、このまま進化して行くのがいいんじゃないかなって。変に何かを意識したりとかはせず、バンドのサウンドとしてはガラパゴス化。それを突き詰めるというのがみんなが面白がってくれるんじゃないかなって最近すごく思うんですよ」

 

LIVE PHOTO BY:新保勇樹

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