元ライブドア社長で、現在は実業家としてロケット製作からグルメアプリのプロデュースまで、精力的に活動を続ける堀江貴文氏(40歳)。実は堀江氏、2009年よりロフトプラスワンにて月イチペースでトークイベントを開催。ジャンル問わず様々なゲストを迎えトークセッションを繰り広げてきた。そこでこれまでのイベントを振り返ってもらおうと氏を直撃すると、まさか極度の二日酔い状態......。終始ぼんやりとした中で行なわれた、ホリエモンの"ゆるふわ"インタビュー、とくとご覧アレ!(interview:石崎典夫/LOFT/PLUS ONE)
「すみません、何の話でしたっけ?」
——堀江さん、今までロフトプラスワンでトークライブした回数って覚えてます?
堀江貴文(以下:ホ) (明らかに二日酔い状態で終始ぼんやりとしながら)覚えておりません(笑)。
——と思って、今まで出演して頂いた分をザッとまとめてみたんですよ(出演回リストを渡す)。
ホ あー、はいはい。
——2009年3月に堀江さんが逮捕・起訴された時の経緯をまとめた「徹底抗戦」(集英社)を出して、それを受けて5月から「徹底抗戦ナイト」というタイトルでトークライブを始めて頂いたんですが、僕からイベントをお願いしておいてこんなこと言うのもアレなんですけど、まさか出てもらえると思ってなかったんですよ。
ホ え、何でですか?
——ロフトプラスワンと堀江さんのイメージが余りにもかけ離れ過ぎてて……。現役バリバリの実業家がシリーズでトークライブするようなハコじゃなかったんですよ(笑)。
ホ え、そんなことないでしょ(あっさりと)。
——元々、プラスワンのことはご存知だったんですか?
ホ はいはい。
——それは何がキッカケで?
ホ いや、なんか自然に。
——自然に(笑)? 以前、堀江さんのブログで、ウチで定期的にやっている『ロケットまつり』のイベント本(『昭和のロケット屋さん』/エクスナレッジ)が紹介されていて、それで知って頂いていたのかと。
ホ んーーー(しばし長考の後)。いや、忘れました(笑)。
——これだけ回数が続くとも思ってなかったですか?
ホ ですね、あんまり気にしてなかったです(笑)
——はい、了解です(笑)。これまでのゲストで印象深かった方とか、いらっしゃいますか?
ホ えー、誰だろう。……ちょっとトイレ行ってきてもいいですか?
——どうぞどうぞ(笑)。
ホ (トイレから戻ってきて)すみません、何の話でしたっけ?
——印象に残ったゲストの話ですよ! あのイベントが初対面だった岡田斗司夫さんはどうでしたか?
ホ んー、そうですねーーー(しばし沈黙の後)え、誰でしたっけ?
——岡田斗司夫さんです(笑)。
ホ あぁ、面白かったですね。竹中平蔵さんも面白かったですよ。
——あの時、竹中さんがほとんど喋って、堀江さんが一番静かな回だったかもしれないですね(笑)。
ホ 竹中さんが、ロフトプラスワンに来てくれたことが驚きでしたね(笑)。
ホリエモンが新メニュー提案?
——全然別の話になりますけど、ウチのオーナーの平野が以前、「ホリエモンにトークライブハウスの経営、やってもらえねぇかな? だったら、すぐにその傘下に入って、悠々自適な生活を送るのに」みたいなこと言ってて(笑)、堀江さんにもちょっと相談したんじゃないかと思うんですけど、それって覚えてます?
ホ あー、そんな話をした気もします。
——で、キッパリと断ったと(笑)。でも、実際ビジネスとして考えた場合、“トークライブハウス”って、堀江さんにはどう見えてますか? 決して効率のイイものではないですよね?
ホ まぁ、スモールビジネスですよね。それだけだと大きく儲けられるものではないので、ネット配信を絡めたり、もっとIT化を進めた方がイイかと。
——“トークライブを続けていくこと”については、堀江さんの中でどう位置付けされてますか?
ホ トークライブ自体がコンテンツなので、ライブでやった方が盛り上がるし、ネットの展開も出来るし、コンテンツの使い回しも効くので。
——トークライブハウスを経営するよりも、出演する側でコンテンツを増やしていくことの方が効率的だと。
ホ そうですね。
——あと堀江さんからよく指摘されるのが、プラスワンのメニューのことですよね。「食べれるものが少ない」って(笑)。
ホ あぁ、炭水化物系が多いですよね。
——こういうメニューあった方がいいな、みたいなリクエストってあります?
ホ タンパク質系のメニューがいいですね。
——と、言いますと?
ホ あー、なんですかね……(しばし沈黙の後)はぁ、今日頭が回ってなくて。
——昨日、相当お酒飲んだそうですね?
ホ えぇ、そうなんですよ(笑)。
——そうだと思いました(笑)。
ホ はぁー、頭痛い(笑)。んー、タンパク質だから鳥系がいいと思うんですよね。魚系は無理ですよね?
——出来ないことはないですけど、やっぱり肉系の方が人気ですよね。
ホ ノンオイルのツナサラダとか、鳥の照焼きとか、ですかね。
——さっぱりした鳥料理ですね。了解しました、検討させて頂きます。
ホ でも、あの店でさっぱりした料理は売れないだろうなー(笑)。
新刊『ゼロ』が売れる為に……?
——そろそろ堀江さんの新刊『ゼロ』(11月1日発売/ダイヤモンド社)の話を聞きたいんですけど、これはどういった本なんですか?
ホ まず“100万部売れる本を作りたい”がキッカケで。
——「堀江貴文ミリオンセラープロジェクト」なるものを立ち上げて、ニコ生でその制作過程を見せながら本を作っていくという試みですよね。
ホ 100万部売るには、僕のことを知らない人にも買ってもらいたい。僕は自分のノウハウや役立つ情報をドンドン出していって、それを知って幸せになってもらいたいという気持ちがあるので、まずそれを100万人に届けたい。でも、それって世の中が思う僕のイメージと違うじゃないですか、それはテレビが作り出したものなんですけど、それを払拭しない限り売れないんですよね。
——本の内容はどういったものなんですか?
ホ 今、本って読者の“共感”が得られないと読んでもらえないそうで、出来るだけ共感を得られるように学生時代から、どちらかと言うとダメなエピソードを結構書いて、いかに小さな成功を積み上げていって今に至ったかを書いてます。つまり始まりとプロセスを書いていて、僕の本では初めてなんですよ、ほとんど結論しか書いてないんで(笑)。
——“共感”がキーワードなんですね。
ホ そう、これまでの本と違うんで、一生懸命営業もしてるし……。そうそう、それで本屋さんの女性に言われたんだ、小泉今日子さんに帯書いて推薦してもらったらメチャクチャ売れますよって(笑)。
——「あまちゃん」効果も相まって。
ホ それが出来たらいいねって。
——接点ってあるんですか?
ホ ないです(キッパリと)。でも「あまちゃんトーク」とか出来たらいいですね。小泉今日子さん、来てくれないかなー(あっさりと)。
——プラスワンにキョンキョンが来たら、それはもう事件ですよ!
ホ ダメ元でオファーしてみようかなー(あっさりと)。じゃあ、次のトークライブで呼びたい人は、小泉今日子さんってことで、宜しくお願いします(笑)。