来年はAXのステージに立つ! なんらかの方法で(笑)!
── また、サウンドは90年代のJ-POPを彷彿させる感じがありますね。沢チャレさんは永遠の二十歳だそうなので……お父様とかの影響で聴いていたんですか?
沢チャレ:まぁまぁ、そこは大丈夫です(笑)。みんな同年代で、90年代の音楽が好きなんですよね。2000年代の音楽は自分たちがバンドで活動をしていた時代というのもあって、2000年以降のバンドの影響って実はそんなに受けてなくて。僕はUKとかも好きだけど、渋谷系が好きだったから、その感じとか古いロックンロールとか、90年代の音楽を新鮮にやってる感じはあります。イメージとしては、小沢健二さんとか岡村靖幸さんになりたいんです。ポジティブなラブソングで、子猫ちゃんと王子様って言い合える感じ。あの感じが面白いと思っていて、沢田チャレンジにはそうなって欲しいなって思っているんです。
── 今作はこの5曲以外にもボーナス・チャレンジという名のボーナス・トラックが収録されてますが、ボーナス・トラックにするにはもったいないぐらいの名曲も何曲か入ってますよね。
沢チャレ:かと言って知らないバンドの7曲とか8曲のアルバムを買うにはちょっと重いかなと思っていて。だから収録曲は5曲にして。
── でもボーナス・トラックは30分近くありますけど(苦笑)。
沢チャレ:本編より長くなっちゃいました(笑)。
── ボーナス・トラックまでちゃんと聴いて欲しいですね。それぞれの個性が出ているし、ヤンチャレさんが手掛けた『お願いミュージック』のリミックスはすごくかっこいいですし。クリスマスの曲は、沢チャレさんの弾き語りで愛の名言のオンパレード。
ドラチャレ:あれ自宅で10回ぐらい弾いて録ったらしいんですよ。
沢チャレ:普段ギター弾かないから指がどんどん痛くなっちゃって、大音量で聴いたらギターが間抜けな音になってて(笑)。すかしっ屁みたいなペロッペロッていう聴いたことがないギターの音がするんです。
── また、最後の『お元気ですか?』なんて、かなりの名曲ですし。
沢チャレ:ボーナス・チャレンジを含めて、ボリュームある作品になりました。
── このミニアルバムを出して11月8日にリキッドルームでレコ発がありますけど、7月にやった下北沢ガレージ2デイズ完売は想定内だったんですか?
沢チャレ:1日目がワンマンで、2日目はもう少しお遊びのイベントにしようと思って押さえてたんですけど、初日が即日完売になって2日目を追加公演にしたんです。そしたら2日目もすぐに売り切れて、お客さんがすごく待っててくれたんだなって思いましたね。それで、ザ・チャレンジっていう名前を付けてるぐらいなので、ここで次にみんながビックリするぐらいの会場がいいなって三段飛ばしぐらいでリキッドルームでイベントをやることにしましたけど、今の感じなら良い形でやれそうな気もしているんです。ゲストに、D.W.ニコルズとペトロールズの長岡亮介ともう1バンドを迎えて。このイベント以外にも9月21日に下北沢ガレージと、10月には渋谷のタワーレコードでインストアイベントもやります。
沢チャレ:今回は自分たちのレーベル(IKEMEN RECORDS)からなので、来年はメジャーデビューしたいですね。どんどんステップアップしていくことに意味があると思っていて、バンド名の通りチャレンジは続けたいですよね。来年はメジャーでやりたい。それで、来年はAXのステージに立つ! なんらかの方法で(笑)! ワンマンとは限らないけどAXに立つ!
ドラチャレ:沢田さんは最初から「AXでライブをやりたい」って言ってましたね。AXは僕らにとっても特別な舞台なので、この作品で勢いを付けたいですよね。今はまだ憧れのステージだけど、1年かけて階段を上ってAXに立てたらその先も見たいし。
沢チャレ:音楽的に新しいことをやりたいというよりは、楽しいことをするために音楽があると思っていて、良い音楽を作ったらお客さんが増えてAXでライブが出来ると普通のバンドは思うでしょうけど、AXでライブをやるために良い音楽を作りたいって僕たちは思っていて、発想が逆なんですよね。それを本質的じゃないって言う人もいますけど、パーティーをするためには良い音楽が必要だと思っているから、来年AXのステージに立つために良い音楽を作って行きたいと思っています。
── AXでザ・チャレンジがやるというのは、それこそ夢がありますし、AXのフロアがみなさんの色で染まったら面白いですよね。
沢チャレ:今Tシャツとかもメンバーのイメージカラー毎に作っていて。
── フロアに、この色のTシャツが他より多いなとかあるんですか?
沢チャレ:それが、お客チャレンジの推しメンのバランスが良いんです。それと、最初はタラチャレ推しだったけど、最近はヤンチャレ推しに変わったとかもあるみたいで。
── 推し変もあると。
沢チャレ:ただ、ややチャレマックのファンが多いのが気にくわないんですよね(苦笑)。
── では最後にこれだけは言っておきたいということがありましたらお願いします。
沢チャレ:誤解されてしまいがちなバンドですけど、この音源を聴いてもらって、ライブを見て欲しいですね。ライブバンドだと思っているので、これをきっかっけにライブに足を運んでくれたら嬉しいです。
── ヤンチャレさんは何かありますか?
ヤンチャレ:何がですか?
ドラチャレ:ヤンキーキャラを貫くね(笑)。
── 言い残したこととか。
ヤンチャレ:ないです。
── 沢田さんへの文句は?
ヤンチャレ: 文句………ないです。
沢チャレ:良かったぁ。今ドキッとしたよ(笑)。
── タラチャレさんは言い残してることとかありますか?
タラチャレ:特にないですけど…音楽的に、1枚のフルアルバムでちょうど良いというサイズには収まらない活動の幅を今考えています。普通に行くと来年あたりに12曲ぐらいのアルバムを出したら終わりになる気がして、いかにそこからはみ出せるかを考えてますね。フルアルバムが出来たら、そこで完結しちゃいそうな感じもちょっとしていて。メジャーに行けたとしても、フルアルバムでナイスパッケージ! ってなりそうで(笑)。
ヤンチャレ:それで、レコ発をAXやって、ちょうど良かったねって。
タラチャレ:そうならないように、今はみ出せる部分を広げて行こうかなって。
沢チャレ:すごい良いこと言ってますよね。このバランスなんですよ。
── 大事なメンバーですね。ドラチャレさんは?
ドラチャレ:うーん。「エイエイオー」で(笑)。
ヤンチャレ:これはCDを聴いてもらうとわかると思いますので。
LIVE PHOTO BY:小川舞