1人で来れない場所なんてない
── ところで、次回のイベントはどうなりそうなんですか?
久保:第1回をやって達成感があるわけでもなく。ただ、終わってから「今日は楽しかった」ってアホみたいに言ってて。すごい疲れたけど、すごく楽しくて。
能町:2日ぐらいポジティブでいられましたね。
久保:でも、もうちょっと自分たちの形を明確にしないとというのも思っていますが、そんなにスタイルを変えずに。丁寧に毒を吐いていく感じになると思います。
能町:たまに病院に行く感じですね。
久保:かかりつけ医です(笑)。そういう感じになれたら良いのかなって。画期的に何か変わって前向きになっちゃって、みんなポジティブにやろうよって言い出すまで。
能町:何が起こっても言い出さないと思いますけどね。
── でも、今回もチケットは売り切れそうですね。(チケットは発売開始早々に売り切れたようです)
能町:前回来れなかった人も来れたら良いですね。
久保:前回は売り切れるのが早かった。その中で「1人で行っても大丈夫ですか?」ツイートにキレかかったりとか。
── 前回のイベントでも「1人でも大丈夫ですか? って言われるけど、1人で来れない場所なんてない!」っておっしゃってましたね。
久保:1人で行けないライブなんて世界中どこにもねえよ! って。
能町:どういう場合にダメなのか知りたい。
久保:向こうは「ぜひ1人でも来て下さい」って言われるのを待ってるんだろうし、確認することで信頼関係って問われる気がするけど、そこは信頼されたくないっていうか(笑)。そういうときに突き放してしまう。上りかけたハシゴをバーンと取っちゃうみたいな。甘えた子は嫌いだよ!!
── ハシゴを取られても上って来れた人だけがプラスワンに集まっている、と。
能町:最近久しぶりにネイルサロンに行ったんですが、ネイリストさんがイベントに来てくれた方で、その縁で初めて行ったんです。お店で話をしていて、話の流れで彼女の旦那さんの話が出そうになった時に、「私もイベント行ったので能町さんってそういう話は好きじゃないかと思うんですけど……旦那はいるんです」って切り出してきて。なんて気の使い方だと(笑)。そこはいいですよ、って思ったんですけど、こういう人が来るんだなって、納得しました。その人も旦那こそいるけど、友達がまったくいないと言ってて、子供の頃すごい太ってたのがコンプレックスで、他のネイリストさんに対する不満とかも言ってきて。イベントに来るぐらいの人だから旦那がいようがひねくれたものを持っているので、当日も気兼ねなく話すことが出来そうです。
久保:私の知り合いも、普段は顔文字が付いた明るいメールを送ってくるのに、たまにキツイ恋愛相談をしてくる子がいて、能町さんが本で「顔文字を打ってる人は、辛いことを消すために顔文字を使っているんだよ」「顔文字と気持ちは一致はしないんだよ」って書いていた意味がわかった(笑)。
能町:顔文字ひとつに100文字ぐらい隠してる。
久保:私にはそういう話がしやすいと思ったのかもね。相手の毒を受け止めるというだけで、ひょっとして飯を食えるのかと錯覚しちゃいますよ。でも、“俺たちデトックス”は「私の毒も聞いてよ」っていうイベントです。次は■■■■ってどうよって話したい。
能町:私もそれに関してはいろいろ思うことはあります。イベントで言おうと思ってますけど。
久保:他にも言おうと思ってる話があります。でもこうやって、安心して暗いことがぶつけ合える能町さんみたいな人とイベントをやれることが楽しいんです。モテないって話をしても、中途半端にそんなことないよーも言わないし、頑張りなよーも言わないし。
能町:出会いとかいろんなところにあるよーとか。
久保:マンガがあればいいじゃんとかもなく。
能町:…じゃあどうしたら良いかと言われても困るんだけど。
久保:結論を急がず。デトックス女子会も着地点があるのかな。でも早く抜け駆けしてゴールしようぜっていうのは無駄に掲げてる。それでデカイパーティーをブチ挙げようぜって。
── それは第1回でおっしゃっていた芸能人と結婚すること?
能町:そういうことです(笑)。
久保:小学生でもない今掲げることに夢があるんです(笑)。そんな一発逆転を。達成出来そうな目標をなぜ設定しないんだろうって。
── では、当日来ているお客さんに向けたひと言をお願いします。
久保:たくさんフード出して下さい。記録作りましょうよ。
── プラスワンのフードで好きなものはありますか?
能町:梅チャーハン。
久保:楽屋で時間少ないのに一気に食べましたね。おいしかった。ロフトもお店によって味が違うんですよね。ミソマヨキャベツは阿佐ヶ谷が一番おいしいとか。ロフトはすごい出入りしてるので、まさか自分がステージに立てる日が来るとは。
── 久保さんはプラスワンのトークショーが夢だったと聞きましたが。
久保:知り合いのトークショーを見に来たりしていて、でも顔出しは心傷ついてからやらないようにしていたんだけど、能町さんとなら女子が一緒にトイレに行く感覚で。私たち以外が聞いて楽しいのかなって思わなくもないけど、この間1回やってみて世界は優しいって。
── しかも早いスパンで2回目が。
久保:私たちの毒は、たまるのが早いんです。
能町:なんなら3日でたまりますから。
久保:それにこのイベントでは絵を描いたりしなくてもいいし、お客さんと話せるのも楽しい。
能町:本当にデトックスですよ。
久保:自分と仲良くなれる人が集まるって本当に楽しいなって。頑張ってチケット取って、忙しい中来てくれて。当日来てくれたら、この場だけは私たちを甘えさせて下さい(笑)。
能町:説教しないで下さい(笑)。
久保:上から見てもいいですから、否定はしないで下さい。私たちを受け止めて下さい。