発見の連続だった
── 遂に1st.アルバム『MIRACLE!』がリリースされますが、出来上がっていかがですか?
星:良いのが出来たなと思います。フルアルバムは初めてで、曲数が多いから聴いていて飽きる感じだったらどうしようと思いましたけど、いろんな曲が入って面白いアルバムになりました。
── フルアルバムで12曲となると、アルバムの流れや曲順は悩んだんじゃないですか?
星:流れはミニアルバム同様、曲を作ってはポンポンと入れていたので全く考えてなかったですけど、いざ並べてみたら良い感じになってくれたかなと思います。
── ということは、あまり曲順は悩まず?
星:いや、並べる時はめちゃ悩んだな。作る段階では考えずにポンポン入れてった。ツアーが2本あったりして、かつかつのスケジュールだったんです。『Pleasure』(2010.4.21)をリリースしてから1年半の間、徐々に作ってはいたんですが…。
── その1年半の間には会場限定のシングルが2枚リリースされてますが、今作はその曲が全部入ってますし。
阪口:ストックのなさがわかってしまいますね(笑)。
星:ほんまやったら1枚のシングルから1曲ぐらいで良いと思ったんですが…。でも、会場限定のシングルもなくなりそうですし、このアルバムに入れることによってこれから出会う人にも届けられるかなと思ったんです。
── 冨田さんと阪口さんはアルバムが出来上がった手応えはいかがですか?
冨田:思った以上に絞り出せたかなという感じはしています。
── 今のchaqqを絞り出したという感じですか?
星:自分らでも、こんな一面もあったんやという発見もありました。
阪口:最初は「ほんま出せるか?」ぐらいのレベルだったんですけど、いざ出来上がったら今は自分らの曲ばかり聴いてます。3曲目(『黄金色の夢の中で』)ばかりを。好きなんです(笑)。
── 「ほんま出せるか?」という状態から、これだけの作品が作り上げられたわけですが、ここまでの過程にはどんなミラクルがあったんですか?
阪口:がむしゃらだったと思う。まわりを全く見れていなかったです。曲が出来てはエンジニアさんに聴いてもらってというのをひたすら繰り返して…。
星:先にレコーディングの日にちを決めてから作ったんです。だけど、ツアーもあってライブをめっちゃしてたので、曲のストックが全然なくて必死でした。
── 今年はライブを何本やったんですか?
星:100本ちょいぐらい。だから、僕らなりにけっこうカツカツだったんです。レコーディング期間も長くて、6月から9月まで3ヶ月ぐらいあって。ほんまに死にたかったです(笑)。
阪口:曲作り嫌いやな。
星:その分出来た時は嬉しいですけど。
── 1曲目の『ROCKSTEADY』は2010年にリリースされた会場限定シングルに入っている曲で、アルバムの幕開けとしても開けた雰囲気を持った曲ではありますが、こういうシンガロング系の曲は、その向こうにライブが見えますね。
星:ライブの起爆剤となる曲を作ろうぜって話をして作ったんです。
── 『MIRACLE!』全体を通しても、ライブを意識した曲って多くないですか?
星:常にライブは意識してます。でも今回はミドルテンポの曲も多くて、次のツアーからはミドルなchaqqも見せつつな感じで回れたらと思っています。
── ミドルテンポの曲が多いとおっしゃいましたが、パンキッシュな曲があったり、中盤は16ビートの効いたファンキーな曲が多く、ライブ感がある作品だと思っていました。
星:実はライブ感がもっとあるアルバムになれたら良かったやろなっていうのを、作り終わってからぶっちゃけ思っていて…。でも、ライブ感があると思ってもらえてるなら全然オッケーです。ファンキーな曲を作りたいなというのは前から思っていて、新たな一面として作ったんです。それに2人(冨田・阪口)が音楽的にも人的にもファンキーなので(笑)。
── あとchaqqってパンク系のバンドだと思っている人も多いと思うんです。私も写真だけを見て、そう思ったこともありますし。でも、音楽を聴くと今言ったようにファンキーな曲があったり、歌がちゃんと立っていたり、歌のバンドということがわかるんですが、「パンクバンドだと思ってた」って言われませんか?
星:「chaqqってパンクバンドじゃなかったの?」ってよく言われます。でも、パンク系のバンドを見たり、ライブで騒ぐのは好きなんです。その辺の要素は入ってますね。
── となると、もともとルーツってどんなバンドなんですか?
星:高校生の時ってメロディックの音楽を聴くじゃないですか。ハイスタやHAWAIIAN6とかをどっぷり好きになって。で、J-POPも好きだったのでミスチル、aiko、サザンとかをよく聴いてました。メロディーが良い曲が好きなんです。
冨田:僕は雑食で、洋楽もインストバンドも何でも好きになりたいんです。知らんバンドでもとりあえず聴いて、それで良い音楽が発見できたら嬉しいじゃないですか。だから、興味ない音楽もまずは聴いてみます。
阪口:僕はボーカルと一緒でJ-POPが多いです。
── そういった昔聴いていた曲は、今バンドに反映されてますか?
星:たぶんしてると思います。3人とも基本としてメロディーが良い曲が好きなので、そこは重視しながら作っています。
── また、ベースがすごく良いメロディーラインを奏でていたので、ベースが要になっているバンドなんだと私は思いましたが。
冨田:むちゃくちゃし過ぎてるんじゃないかって心配になることもありますよ。歌のジャマになると言われる事もあるし。うるさいところはうるさくさせてもらってますけど。
── そのメロディーは3人でのアレンジの中で決まっていくんですか?
星:勝手にやってます。
冨田:レコーディングの時にこういうフレーズを弾きたいなと思ってやることはあって、自信ないけどアイディアを言ってみるとエンジニアの人とかもそれで行こうって言ってくれるんです。自信ないことのほうが通ったりしますね。自信めっちゃある時は、微妙だと言われてる事が多いです(苦笑)。不思議なもので。
── 作詞・作曲は星さんが手がけていますが、ある程度出来たものをスタジオで聴かせて、セッションで作るんですか?
星:ワンコーラス作ってスタジオに持っていって、歌って適当に合わせて。自分の中でイメージが固まってる時はこう叩いてって言うことはありますけど、基本的には任せます。最近のバンドってパソコンで曲を作るじゃないですか。それが出来ないんです。完全にアナログなんです。
── デモを作ったら、それを何に入れてスタジオに持っていくんですか?
星:頭に入れていきます。それをスタジオで弾いて聴かせるんです。
── 曲を聴かせて、アレンジを進めていくと、最初に思い描いていたものとは違うということはないですか? 逆を言うと、この3人で合わせたからこそ出た音みたいなものは。
星:ある程度はこういうイメージだと伝えるので、そこまで違うものは出来ないですが、たまに化学反応もありますよ。
阪口:それが面白いですよね。
── アレンジで煮詰まることはあります?
星:煮詰まったらゲームを挟むんですよ。
── ゲーム?
星:笑ってはいけないゲームっていうのを。
阪口:スタジオで順平さんがスティックを持って、ドラムのシンバルをシャーンって鳴らした瞬間から何があっても絶対に笑ってはいけない。真顔にしてかないといけないというゲームが始まるんです。練習してたら、普段やらないようなヘッドバンギングをしたりとかして。
冨田:ただ、それをしたところで何も生まれてないですけどね。結局無駄な時間だったな、と(笑)。今思うと。
── 空気は和みますけどね。
冨田:でも、何のミラクルも生まれないですけど。
星:今回のアルバムは、僕以外に他の2人も曲を作れたらいいなあと思っていて、順平が2〜3曲作ってきたんです。でも、曲としては面白いんだけど、面白いだけだったので全部ボツになりました。今後は冨田順平作の曲が入ってくると思います。
阪口:僕も曲を作ったことがあるんです。大介が出来るなら俺も出来るんちゃうかって、作ってスタジオで聴かせたら、まるまるオフスプリングでした。
星:それを、みんなに言われるまで気付いてなかったんですよ(笑)。“めちゃめちゃええやろ?”って言ってて。
阪口:キメも全部一緒で、もう二度とやらん思いました。センスないんやなと思いましたよ、改めて。

















