小滝橋通りにあった新宿ロフトのオープンから35年を迎える今年。新宿ロフトでは、メレンゲと音速ラインの2バンドの"PREMIUM LIVE EVENT 2011"が開催される。メレンゲは2003年、音速ラインは2004年にSONG-CRUXに在籍し、お互いの活躍を糧に戦ってきた2バンド。音楽業界が不遇の時代に突入していると言われる昨今、変わらずにバンドを続け、音楽業界を引っぱる一員となって活躍を続けているのだ。今では彼らに憧れてSONG-CRUXへの所属を希望する若手が後を絶たない。そんな彼らが、2005年に新宿ロフトで行われた"SONG-CRUX祭り"以来、久しぶりの対バン形式でのライブが実現する。
今回は、メンバー全員参加の座談会となった。お互い知りすぎているからこその照れもあったようだが、9月2日のライブへの気合いは充分であることが感じられた。(interview:やまだともこ)
メレンゲ(クボケンジ/vo&g・タケシタツヨシ/b・ヤマザキタケシ/dr)
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音速ライン(藤井敬之/vo&g・大久保剛/b)
SONG-CRUX在籍当時、ライバル心があった
── お互い付き合いは長いんですよね?
クボ:知り合ってからも長いし、僕らのギターサポートをしてくれていた曽根さんが今は音速のサポートでギターを弾いていて。僕らが慕わせてもらっていたハックル(ベリーフィン)とも繋がっていたし。
藤井:前のバンド(スーパーリラックス)ではハックルと同じレーベルだったし、意外と繋がっているんだよね。樋口さん(元・SONG-CRUX A&R / 現・新宿ロフトブッキング)にSONG-CRUXに所属しないかと声をかけてもらったときに、SONG-CRUXってどんな人がいるんだろうってWEBでフジファブとメレンゲを聴いてすごいバンドだって思ったんですよ。それでSONG-CRUXにお願いしたようなものだから。
タケシタ:初めて聞きましたよ。
── バンド同士の絡みは?
タケシタ:剛くんとは家が近いからたまに飲むけど、近いからだけに対バンしないみたいな意識はあるかもしれない。
樋口:昔一緒にツアーに回った事はあるよね?
タケシタ:広島とか福岡とか。
藤井:当時のドラムのたけちゃんが広島で、全然知らない人にBB弾で打たれたっていう(笑)。ライブ中よりも打ち上げの思い出のほうが濃いよね。ヤマちゃん(ヤマザキ)に絡まれた記憶もある(笑)。
クボ:それ広島のライブでしょ? すごい酔ってたんだよね。
ヤマザキ:覚えてないな。何年越しかな、ごめんね(笑)。
藤井:「藤井さん酒強いって聞いてたけど、たいしたことないですね」って言われて(笑)。
樋口:でも改めて思うけど、このご時世なのに、今でもこうやって話せるのはすごいね。
クボ:フジも音速も僕らも、3バンドとも残ってますから。
樋口:両バンドとも知り合ってから長いけど、第一印象ってどうだった?
大久保:実は樋口さんと知り合う前に、ロフトでメレンゲを観てるんですよ。歌とメロディーが良いバンドだなって思って、その時は雲の上のような存在として見ていました。
── メレンゲのみなさんはどうですか?
クボ:同じレーベルだったし、CDを聴いて曲が良いと思っていたので、ライバル心はありましたよ。街を歩いていると音速の曲が流れていて、負けてられねえなって思ってましたし。
── メレンゲのほうが先にSONG-CRUXに在籍して、後から入ってくるバンドって気になったりしました?
クボ:気になりましたよ。音速までですけどね。やっぱりこの3バンドだよね。
藤井:3バンドでロフトでやった時はね、すごかったよね。
クボ:あの時にみんなで撮った写真、今でも持ってますよ。
藤井:順番決めるのが大変だったんですよね。みんなトリはやりたくないって言って、フジがやってくれればいいんですよって言ってたのに、ジャンケンすることになって結局一番新人の俺らがトリ。
クボ:前にフジとメレンゲの2マンをやった時も、志村がすごい順番にこだわるんですよ。先にやりたいって言い出して。でも俺は絶対にトリは嫌だって言ったら、向こうは機材がどうこうって言い出して。結局フジが2番目になりましたけど、めっちゃブーブー言ってました(笑)。