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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】MICRON' STUFF(2007年8月号)- きっとどこかの誰かにとっての いつまでもかけがえのないもの

きっとどこかの誰かにとっての いつまでもかけがえのないもの

2007.08.01

フリーター=ドリーマー!?

──2曲目の『デイ・ドリーム・フリーター』は、ミニアルバム『25』に収録されている曲のリマスタリングとなってますが。

BINGO:『Precious』で僕らを知ってくれる人たちに、過去の作品でこういうのもやってるよっていうのを出したかったので、これをきっかけに過去の作品にも興味持ってくれたらなって思いますね。

KENGO:例えば『Precious』みたいな曲だけやったら、こういう人やって思ってまうと思う。でも、カップリングに『デイ・ドリーム・フリーター』が入っていたら、こういうのもやるんやってもっと知りたくなると思う。ライブでも楽しいし、知ってもらうきっかけにはいいと思いますね。 ーーー『デイ・ドリーム・フリーター』はギターのファンキーなフレーズが心地良かったです。

KENGO:何回も作り直している曲なんですよ。一個一個全然違うパターンを作って、考えに考え抜いた中の一番にいいものを入れたので、フレーズ一個一個に対してものすごい思い入れがある。構成的に無駄がないし…って褒めすぎやな(笑)。それぐらい自信がある。ファンクでありたいけど、ポップな部分も入れつつ。この曲ができた時は、アメリカのモータウン(Motown Records)を意識しすぎたために似すぎたところがあったので、基本は変えずに作り直したという感じですね。 ーーー“フリーター”って、時代を象徴しているかのような言葉を使われてますが。

BINGO:今、フリーターって多いじゃないですか。やりたいことはあるけども、達成できないまま終わっていっちゃう人っていっぱいいると思うんです。夢を諦めんといてっていうことを臭くならないようにしつつ、真剣なメッセージを伝えたいっていうのがあったんです。世間はフリーターをバカにするけども、頑張っているんだぞ!って(笑)。

KENGO:夢があってフリーターをやってる人も軽く見られるのは納得いかないですね。

──フリーター自身には夢はありますけど、周りからは夢があると見えてるんですかね。

BINGO:いや、見えてないと思います。

KENGO:じゃないと、フリーターっていう言葉がつかないと思う。

BINGO:フリーターを否定する人は、夢があったけど何らかの理由で諦めた人だったりすると思うんです。ちゃんと働いている人はフリーターを見て、ナニ呑気にしてんねんって思うし、夢を叶えた人からすれば、もっと自分の目標に向かって頑張れよって言うと思う。フリーターを悪く言う人は世代もあるけど、俺らからしたらフリーターのどこが悪いねんって思う。

KENGO:フリーターではなく、ドリーマーと呼べ(笑)。

BINGO:ジョーダンが言っていた言葉で、「夢を語った時に、頑張れと言ってくれる人を集めろ」って。「夢を応援してくれる人を周りに集めたら夢は叶うから」って言ってはった。フリーターも熱い結束で結ばれたら夢が叶うんじゃないかなって思います。

ステージに立てばヒーローになれる

──最近では大きなイベントにもたくさん出られてますね。

KENGO:嬉しい限りです。ライブは楽しいですからね。

──フェスとかになると、普段のライブハウスとモチベーションが変わったりします?

KENGO:ライブハウスだと、音響とかお客さんが近いとか、いろんなことが気になって、ごっつ緊張しますけど、でっかいとこは考えてもしょうがないって。いい意味でやりやすい。

BINGO:僕はMCが一番緊張するんですよ。大きいイベントだと僕らのことを知らん人もいっぱいいるから、その人たちをどう惹きつけるか。フロントアクトの状態で、僕らの後にはすごいアーティストがたくさん出てくるから記憶が薄れていくと思うんです。それをどう覚えてもらうかっていうのを考える。だから大きいイベントになればなるほど、考えることが増えるといえば増えますけど。

KENGO:よう考えてんねんな(笑)。

BINGO:そこは俺の仕事だからしゃあないけど、KENGOが言う緊張しなくなる気持ちもわかりますね。歌い出したら自分がヒーローでなくてもヒーローだと勘違いできるんです。

──MICRON' STUFFのライブのあり方とか、どういうライブにしたいっていうのはあります?

KENGO:お客さんを絶対に楽しませたいっていうのあります。そのための曲であり、そのためのライブでもある。曲を聴いて一喜一憂して、帰るときには「楽しかった!」って言われたい。

BINGO:その大事な要素としてMCもあるな(笑)。

──では最後に、『Precious』の聴き所を含めて、読者の皆様に一言ずつお願いします。

BINGO:他の人から見たら何でもないものかもしれないけれど、自分なりの“かけがえのないもの”を探してみたらおもしろいんじゃないかと思います。

KENGO:今までの僕らだけでは為し得なかった曲でもあるので、一聴の価値ありです。

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