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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】STRUGGLE MINDS(2004年9月号)- 眠れない夜に響く旅路を往く男達の歌

眠れない夜に響く旅路を往く男達の歌

2004.09.01

 野暮なバンドである。今さら時代錯誤も甚だしいくらいに生真面 目で一本気に無粋な男の歌を唄うバンドである。STRUGGLE MINDS。そのバンド名が雄弁に物語るとおり、必要以上にもがいてあがいてのたうち回る過剰な歌がクセになる。フックの効いた激しくもポップなメロディはどこか童謡を思い起こさせ、心の奥底に眠る遠い記憶をくすぐるのだ。ヴォーカルはテカテカの横分けリーゼントという風貌、ライヴのSEは中村雅俊の〈俺たちの旅〉というアナクロ具合、愚直なまでに全身全霊を傾ける激情のライヴ...。つくづく野暮なバンドだと思う。しかし、だからこそ恰好いい。だからこそ胸を衝かれる。野暮も突き詰めれば粋になるのである。(interview:椎名宗之)

夜中に“独り祭り”で“スッポンポン”

──7月に渋谷のGIG-ANTICでライヴを拝見したんですが、昨年末にロフトで観た時よりも格段に締まりのいいライヴで度肝を抜かれたんですよ。やっぱり今回のファースト・アルバム『夜間飛行』でのレコーディング経験がプラスに作用しているんじゃないかと思うんですが。
 
小辻夏郎(ds):そうですね、レコーディングをし始めてから、バンドとしての意識の置き所が変わってきた気がしてますね。ライヴへの挑み方もだいぶ変わってきて、お客さんが多かれ少なかれ関係ないというか。だから余計、より貪欲に動けるようになったんかな、って。
 
北窓綾平(b, vo):むっちゃいいライヴをやった時は、お客さんが10人だけだとしてもちゃんと反応が返ってくるんですよね。そういうのはやっぱり嬉しいですね。ただ、ライヴってスッポンポンになる場やないですか? それが恥ずかしいんですよ、未だに(笑)。
 
──あれだけ堂に入ってるように見えるのに?
 
北窓:何かしらおっきいことをやってたらそのままバーンと見して“どうやー!?”って言うんやろうけど、僕らはほんま、ちっちゃい人間ですからね。普段はしょうもないこと考えてますから(笑)。
 
──ライヴでは特に、小辻さんのドラミングに凄まじい重さと尋常じゃない勢いを感じたんですけど。
 
小辻:あれは、9割9分ハッタリですから(笑)。
 
松尾健次(g):今のストラグルは、ドラムとベースは跳んでるんやと思うんです。ギターがキープしてる形やな、今は。
 
小辻:うん、リズムのほうが前へつんのめったり、詰まったり…
 
北窓:だからアカン時はもの凄くアカンのですよ(笑)。
 
小辻:いいライヴをしてる時は3人とも同じことを考えてるんですけど、ライヴがダメな時は、例えば「今日は○○さんが観に来てるんや」なんて考えたら曲の風景なんか消えてしまって、ただ業務的に叩くっていうか(笑)。
 
松尾:ライヴをやる上では、小難しいことを考えるよりもまず自分達が楽しもうっていうのを第一に考えてますね。そうでないとお客さんには必ず伝わってしまいますから。
 
──元々は北窓さんの弟さんがヴォーカルの4人編成だったんですよね。それが今の3ピースになって1年以上経って、バンドとしての手応えを感じるようになりましたか。
 
松尾:それは今、凄く感じてます。今はこの形でバンドをやることが間違いじゃなかったって確信してますね。
 
北窓:弟がバンドを抜けた時は血の滲むような思いをしたんですよ。でも、ベースを弾きながら自分で唄うって決めたのは僕自身だったんで、迷っとる暇はないっちゅうか。
 
──満を持してのファースト・アルバム『夜間飛行』ですが、そんなSTRUGGLE MINDSの今をギュッと凝縮した1枚ですよね。
 
松尾:はい。現時点でできることは全部やり尽くしましたし。
 
北窓:自分が夜寝られへん時とかに、頭の中が妄想で思いっきりデカなってるのがそのまんまこうして音として形になってるというか…それが凄いことだなって。
 
──タイトルの『夜間飛行』はサン=テグジュペリの著作と何か関係がありますか?
 
北窓:そうですね、サン=テグジュペリは僕が凄い好きなんです。そのニュアンスもありますけど、夜に寝れんで、こうチョコチョコチョコチョコとやってる感じ…
 
──ん? というのは?
 
松尾:夜に寝られへんかったりしたら、もう強行ですよ。スッポンポンになって夜に表へ出たりとか(笑)。
 
──軽い犯罪者ですね、それは(笑)。
 
北窓:東京やったらヘンなことやねんけど、僕らの住んでるのはもの凄い田舎なんです。夜中に表へ出ても誰もおれへんですよ。夜中にいろんなことを考えてるんですよね。で、それが募っていって部屋の中に居づらくなるんです。ほんで、丸裸で外に出てみようかと(笑)。もの凄く不道徳なことをしてみたいと思う時があるんですよ。
 
松尾:ほんだらそこで、今まで抑圧されてた何かが爆発するかのように、ブルトーザーを勝手に動かしてみたり(笑)。
 
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