ジャムシーンの外へ向けてアピールしていきたい
──あと、ルーツ・ミュージック的な要素を泥臭くなく演るのがMELTONEの特徴だと思うのですが。何か特別 意識していることはありますか?
菅澤:元になる音楽を深く知らないというのも強みかも? 雰囲気だけを吸収して、いいとこ取りというのはよくあります、逆にそのバランス感が特徴だとも言えるかな。曲タイトルにある〈SECOND LINE〉とか“ちょっと説明してみろよ”とか言われても結構困るし…強要されるわけでなく、自然に演奏していて後からそういうスタイルに気が付く場合もありますね。
──歌詞が結構ユニークだと思うのですが、あれはメンバー全員で考えてるとか?
富田:ネタばらしみたいになるけど〈SLIME〉に関して言えば、僕がある日甥っ子と買い物に行ってスライム買ってあげて、2人で遊んでいた時のことをメロディやギターのテーマを考えた上で、ケイスケに一切説明しないで“スライムから連想する言葉”を幾つか携帯メールに送ってもらって、それをメロディに合わせて並べ替えた、一種の言葉遊びみたいな感じ。この曲の場合、歌詞にメッセージ性を持たせないで遊び心を出すのが狙いだったりするんで。
──アルバムは前半がポップな小曲が並び、後半は即興も多くて弾きまくっているけど、構成には拘りましたか?
富田:僕は最初に長いジャムを頭に持ってきたかった(笑)。でもタイトルが『POP』に決まった時点で、順番を入れ替えて“いきなりジャム・メドレーはまずいだろう?”ってことになって。
──『POP』というアルバム・タイトルは全員一致で決まった?
富田:最初は皆で話していてなかなか決まらなかったんだけど。偶然にも僕とケイスケが同時に全然違うところで同じタイトルを思いついていたんですよ。
菅澤:僕は最後に加わったメンバーなんだけど、このバンドの最初のイメージが原色なんだと思うんです。例えば、ロゴとかステッカーがオレンジやグリーンの原色だったりすることもあるんだろうけど。だから、『POP』っていうタイトルを聞いた時にしっくり来ましたね。
──話は変わりますが、ジャムバンドという言葉が結構ブームになった反動か、「自分たちはジャムバンドじゃない」という海外のバンドが増えてきていたりしますが、MELTONEはどう思いますか?
富田:ジャムバンドがブームで片付けられるのは、ジャムというシーンがまだ日本に根付いてない証拠だと思う。例えばジャズも元々は流行音楽で、後にジャンルとして認知されたのも音楽がしっかり根付いたからだと。そういったシーンをしっかり作るのが重要だと思うんですよね。僕たちはジャムバンドと言われることに関しては“MELTONEは、ジャムバンドです”と言い切っちゃうスタンスなんで。実際、日本にもジャム・シーンがあって、MELTONEも今の状況まで来ていると思うし。それが切っ掛けで、ジャムがシーンとして音楽そのものが根付いてくれればいいと思いますし。そうやって広めていきたいという気持ちが強いんですよ。
──自分たちが今演っているジャム・ミュージックに関して、“日本人らしさ”を意識したアプローチは特にありますか?
石澤:日本の音楽で海外の人が評価するものの多くは、色々な要素が混じり合って一つの形になる雑多性に驚くかららしいです。だからMELTONEを聴いた時にそのように思ってもらえるもの、“日本人が作る多彩 な音が混じり合った面白いものを作り上げる”というのは軽く意識はしています。
──来月アメリカで初めてのツアーに出ますが。あとオハイオで開催される“Grateful Fest”に参加しますね? 元々どのような経緯で決まった話だったのですか? その後“フジロック”にも参加するし。
富田:長年MELTONEを支持してくれているNobさん(gouda music 主宰 / http://www.goudamusic.com)という方が、グレイトフル・デッドの演奏を再現しているダーク・スター・オーケストラというアメリカの人気バンドと交流があり、ある日MELTONEのデモCDを渡したことが切っ掛けで、メンバー間でCDを聴いて“これは何だい?”という話になり、彼らの中で“じゃあ日本から呼んでみよう”と、最終的に彼らの最大のフェスに招かれることになりました。こういう機会は滅多にあるものではないので、嬉しいですね。あと、シカゴのクラブで幾つか演奏する予定です。僕はデッドが大好きなので、このフェスでの演奏を思いっきり楽しみたいと思っています。海外に行って、CDを出し、更に“フジロック”に参加できるというのは、凄く嬉しいですよ。
菅澤:僕は海外フェスに先に出た後で、“フジロック”に出る流れがいいなと思っています。海外での大きな衝撃を吸収して感じた後で、フジのステージに立ってフィードバック出来ることはラッキーだと思っています。
──最後に、今後MELTONEとして目指していることを教えて下さい。
富田:ジャムのシーンだけから発信するのではなくて、むしろ外に向いて“こういうシーンがある”ということをアピールできればいいと思う。この時代にこのような音楽があったり、そういうシーンがあったという時代性の真ん中に近いところで、音楽を演り続けることには常に興味を持ち続けています。
菅澤:僕は違う音楽を聴いている人たちが聴いてくれて、個々に持っているフィールドに繋がっていければ楽しいと思っています。あ















