名古屋のALLMIGHTY BOMB JACK 気がついたらLOFT RECORDSへ移籍！ その手始めに3rd.ALBUM「アグレマン」DROOOOP!!! ROCKありSKAありSOCKSTEADYあり、ぴこぴこあり、RAPあり、お笑い？あり、ひっちゃかめっちゃかな（褒め言葉）センスの固まりのような1枚に思わず脱帽！ なんだけど、いったい「アグレマン」とは何ぞや？ そんな疑問を抱えながらLIVE 前のVo.&Tp.のオサムをCATCH！（interview CHIE ARAKI）
アプローチをガラッとかえてもいいかなと
——１月にリリースされた「アグレマン」ですが。なんとTIGER HOLE / LOFT RECORDSからだという事で。ROOF TOPとは身内になってしまったわけですが（笑）。
オサム：そうなんですよね～（笑）。なんかおかしいですよね。前から（TIGER HOLEの）石川さんとは話をしていたんですけど。ちょうどアルバムが出したいなとメンバー内でも話をしていて。その時期に石川さんが名古屋にDJをしにやってきていて。僕も一緒にDJしたり、ALLMIGHTY BOMB JACK（以下ABJ）がライブやったりして。そこで話が進んだのかな。ホント良かったですよ。
——判る気もするんだけど、びっくり！
オサム：（笑）流れなんだけどね。いい縁だったね。昔から石川さんは面白い人だし信用できる人だなって思っていたから、一緒にやってみたいなという気持ちはあったんだけど、実現するとはね。NOT REBOUNDとも仲がいいけど、レーベルメイトになると思ってなかったんで。
——LOFT RECORDS名古屋支部みたないなもんだよね。
オサム：そうだね～。ちょっと濃いね（笑）。思っても見なかったんだけど。
——３枚目のアルバムとなりますが。何か意識した事はありますか？
オサム：前作からちょっと時間が空いてしまったということがあって。バンドもその間にメンバーチェンジやら音楽的な方向が変化してきたので、前と同じ事をやっても面白くないなっていう気持ちが強かったんですよ。アプローチをガラッとかえてもいいかなとは思っていて。もちろんそれまでの流れを全部捨ててしまうっていう事じゃなくてね。
——そうですね。一聴してびっくりしたよ！
オサム：より日本語指向になったかもしれない。タイトルも日本語で付けたりして。結局英語に逃げてしまう部分があったんだけど、それが吹っ切れたというか。歌も日本語で歌いたいと思うようになって。
——曲のテンポだけに頼らない潔さというか、緩急がついた分、疾走感が出た気がするよ。イントロからやられちゃうもんね。
オサム：みんなであれこれ考えたんだけど。潔くいれてしまえって（笑）。おもしろくしちゃえって。
——「一皮むけたよ～」ってこの事か！！ ってびっくりだよ。笑った！ 爆笑!! やりたいようにやり過ぎなんだよ～！
勝負したいっていう気持ち
オサム：いや～そう言ってもらえて本望。結局バンドでもっと上に上がりたいっていう気持ちが強くなって。勝負したいっていう気持ち。ABJが以前のままでライブだったりリリースを重ねていっても、結局SKAバンドのくくりにくくられちゃって、そこで止まってしまうんじゃないかって思って。だけど、僕らはもっと面白い事がやりたくて。だったらやっちゃえばいいんだって。ただおもしろい事をやるんじゃなくて、カッコイイ事とか音楽的なところも追求していきたかったりして。その中で作った作品です。
——それとギリギリファニーな感覚にあふれていますね。スーパーよしお君って何よ？
オサム：あの曲は悩んだな～（笑）。レコーディングのギリギリの所までどうよ？ って。そんなこともあって、今回はギリギリの所を攻めたくて。それは成功したと思うんだけど、次回作は大変な事になっちゃったな～って（笑）。
——SKAバンドじゃなくなったね、いい意味で。
オサム：それはいろんな人に言われることなんだけど、裏打ちだけだと限られてしまう部分があって。今回のアルバムみたいにSKA以外のアレンジもやってみたいという希望もあって、自然にそうなったのかな。無理してSKAから脱却したっていうわけじゃなくて、ABJの広がりを出したら結果こうなった。
——ゲームミュージックあり、ラップあり、ロックステディーあり（笑）。
オサム：友達には遊園地みたいなアルバムだねって言われたんだけど、やりたい事が伝わったんだ！ ってうれしかった。楽しい事を広げてやりたかったから。
——そうね、ABJのいろんな側面が見られて面白かったし、引き出し開けられるだけ開けたなこりゃって思ったよ（笑）。あと、レコーディングでのスタジオワークでも遊んだ！ っていう感覚が伝わってきたよ。
オサム：DJいれたり、音を作るっていう面はギリギリまで遊んでみたかな。そうだけど、スーパーよしお君の歌とかはかなり苦労した（笑）。あんな曲なのにね。
——キーボードのアレンジが面白かった。SKAの鍵盤じゃないことは確かでしょ（笑）。
オサム：よく人にはそう言われるんだけど、俺らにはよくわからないんだよね（笑）。それが良かったのかもしれないなぁ。
バンドの方向性も1つでなくてもいいんじゃない
——あと、歌！ 良かったです。
オサム：そう？ 今回はクサイのもいいかなって。日本語の割合もだいぶ増えた事だし。きちんと歌う事は前作のスプリットでも気をつけていたことなんだけど、今回は歌と後ろの楽器もきちんと聞こえるように意識したんだけどね。
——メンバー全員が主体的に作ったっていう感じですね。それぞれの顔がきちんと見える1枚だと思います。
オサム：そうですね。今回はそれぞれが作った歌はそれぞれが歌っているし。ブームが終わってもAMJを続けていきたいっていう気持ちがみんな強くて。今まではそれまでの流れだとかを大事にする傾向にあったんだけど。自分たちがやりたい音楽っていうことにうずうずしちゃって。自分たちのルーツミュージックを掘り下げていくと、レピッシュとかBOOMとかユニコーンとかBOOWYとか、ビートパンク系だったりするんですよ。そういう音楽を聞き直してみると、やっぱりジャンルの枠っていうのがありつつも、バックはすごい事やっていたりするんだよね。いろんな音楽的アプローチがあるんです。だから俺らもそういう事をやったら面白いかなって。そういう思い切りのよさが僕らにも出てきたんだと思います。ABJを始めてそれなりの経験をつんで、年を重ねて。バンドの方向性も1つでなくてもいいんじゃないって。勢いだけの曲だらけだと疲れちゃうっていうのもあるんだけど（笑）。
——そうだね。自分たちが気持ちいい音楽を自分たちが演奏するって言う事の方が、曲に対しても説得力があるよね。
オサム：でしょ。それと、逆に流行ってない曲をやりたくなっちゃう衝動が（笑）。あの、近場を裏切っていきたいっていうか。味方から驚かせていきたいなと（笑）。
——デザインワークも素晴らしいね！ アルバム通して一つの作品たらんことに花を添えていると思うよ。
オサム：その辺は意識したかな。ジャケットの撮影大変だった！ 顔中ガムで3時間だから～。顔ぼろぼろになっちゃった。
——体はってんな～。驚いたし笑ったけど、そうね、、、意図がわかんないもん。好きだけど。
オサム：それは成功だ（笑）。
