30% LESS FAT! 気が付けば、苦節(?!)4年にもなってしまうんですね~! 4年、4年といえば、歌舞伎に居を移した、我が新宿ロフトと同い年じゃないの! なんて奇遇なのかしら! そんな30%、5月5日にはデビューアルバムをJACK POT RECORDSから全国発売と相成りまして、彼らこの身から滲み出る演歌(艶歌)メロコアが、世間を席巻きする日も近いってぇ?! こりゃ大変だ!(TEXT CHIE ARAKI)
気が付いたらもう4年目?!
──30% LESS FATって、気が付いたらもう4年目?! なんかビックリしますよね。
SHON:そうなんだよ~。4年目だよ! 始まりはっていったら、俺も修ちゃんもロティカを辞めて、バンドはやってなくて。たまたま(新生)ニューロティカのライブで再会してさ。いろんな人に「SHON、バンドやらないの?」ってその当時訊かれたりもしたんだけど。やっぱり、バンドってさみんなそうだと思うんだけど、やりたいんだよね。人のライブを見にいったりしたら尚更だよね。辞めてしばらくすると、そういう気持ちが沸き起こってくるんだよね。やっぱり、バンドいいねぇ~っていう気持ちになっちゃう。ちょうどそういう時期に俺も修ちゃんも重なっていたんだよね。そろそろなにかやろうかって。
──下世話な話ですけど、具体的にどんなライブをみたときに、グッと来ちゃったんですか?
SHON:それはね、やっぱり、、、ピーーなんだけど、ニューロティカだよね。最初、ニューロティカを辞めた当初は客観的に見ちゃったの。何回か見に行ったんだけど。自分がいたバンドでしょ。醒めて見ちゃった、クールに。あっちゃん頑張っているなぁとか、こういう風にアレンジされるんだとか。そういうのを何回か見に行くうちに、今のニューロティカに馴染んできてさ。やっているあっちゃん達も、俺たちもそうだし。見に来ているファンもそうだしね。そうなると、俺たちっていうか、自分も演奏がしたいなっていう気持ちが沸いてくるんだよね。改めてね。
──そこでタイミング良く修豚さんと気持ちがシンクロしたと。
SHON:そうだね。ちょっとやってみる?! っていう気持ちだよね。
──それが、最初いわれていた<期間限定>っていうことだったんですね。
SHON:そうそうそう。ちょっとだけやってみようかって。ほら、修ちゃんも熱帯魚屋さんやっていて、忙しいの判っていたし。やっぱり、ニューロティカを辞めたっていうことが、俺とか修ちゃんには強かったから。それがまた、改めてバンドを始めるっていうと、いろんなものを自分たちの中でも、周りに対しても、クリアにしていかなければならないこともあるじゃない。そういう気持ちも自分の中にちょっとあってさ。修ちゃんにしてみたら、ちゃんとバンドをやるんだったら、俺はニューロティカ辞めてないよ! っていう気持ちもあったから。サークルじゃないけれど、まぁやってみようよ! っていう感じだよね。
──誤解を恐れずいうと、当時は、30% LESS FATっていうふうに、名前が先行しましたよね。ネーミングのユニークさっていうか。
SHON:そうだねぇ、しかもSAのNAOKI君なんか、30%が俺たちのバンドだっていうことをつい最近知ったって。名前だけは知っていたらしいんだけど。本当、バンドやろよ! って修ちゃんに声かけたとき、修ちゃんが糖尿病でがっちり痩せちゃったから。当時27キロとか痩せたんだよね。計算すると、3割痩せたんだよ! すごいよね。そういうことがあって、30%LESS FATって。単純に(笑)。でも、修ちゃんがリバウンドしちゃったからね~(笑)。
──ちょっと、最近では名前に偽りありな感じだ!(笑)
SHON:そうねぇ、、30%じゃないねぇ(笑)。元30%っていうことになっちゃったね~。
──当時から、バンドの行方はばっちり見えていたのですか?
SHON:あのね、昔のニューロティカの曲は、結構、修ちゃんが作っていたのね。あとはジャッキーだったかな。それをみんなでアレンジして出来ていて。その中でも「修豚哀歌」っていうのがあって。俺は修豚が作るメロディーが好きだったのね。だから、修ちゃんを誘ったときに、俺の中には見えていたのよ。どんな方向な曲が生まれるのかとかって。コード進行とかね。その方向が見えたからこそ、修ちゃんを誘ったわけだし、その上で修ちゃんに歌って欲しかったんだよね。全部が「修豚哀歌」みたいなああいう、ノリを。明るいとか今までのロティカのノリも大好きなんだけど、その中でもなんだかちょっと切なくて、そういう曲を作ってほしかったからね。ある程度、6割方、バンドを修ちゃんとやろうよって言ったときから、決まっていたことはあるんだよね。できあがりのイメージね。
──それが、演歌メロコアっていうふうに世間ではいわれて(?!)いますが。
SHON:そうね。それは是が非でもなんだよね。狙っていたことでもあるから。おもしろいじゃん。
──お二人の音楽的な流れっていうものが、30%では無理なく、自然に表現できている気がするんですよ。それこそ、結成当初はいろいろいう人とかいたと思うし、その気持ちも否めないと思うんです。だけど、30%節というか、こう一貫した曲が並んでくると、認めざるを得ないというか、実際ストライクな曲だらけでどうしようもないっていう感じ(笑)。
SHON:俺はね、30%で何を聴いて欲しいのかって訊かれたら、もう、修ちゃんの歌なんだよ。それだけ! って言ってもいいくらいだから。他のメンバーには悪いんだけど(笑)。余計なこと極力しないで、シンプルに、イントロがあったら、ソロは入らないでしょうくらいに。その分、修ちゃんの歌とか、歌詞を詰めていく作業が俺たちには必要だと思っているんだよね。本当、演歌歌手の感覚だよね。
──演歌歌手。なんか言い得て妙だと思うけど、あんなに暴れん坊な演歌歌手もなかなかいないでしょう~(笑)。
SHON:(笑)俺の最終的な目標は修ちゃんのソロデビューだから! 弾き語り火難かで1枚作ってもいいんじゃないって思うよ。
──それも大胆発言ですけど、なんか面白そう!
SHON:でしょ~!
──今回のセイム・タイトルが付けられたアルバムですが、そんなことをいいつつも、意外ととバンド然とした音が込められているなあって思いますが。
SHON:そうかな。今回のアルバムは、録り溜めておいた曲もまとめているからね。その曲を出したその時その時に、いいよ! っていう音が詰まっているから、そういうときもあったかな。改めて御時局を録りなおしたら、また若干違って来ちゃうじゃない。録りなおすことも全然出来るんだけど、曲が出来て初めて録ったときの気持ちのまんまの方がよかったりするじゃない。下手にいじくるよりは。そういうこともみんな判っているから。みんないろいろやっていくうちに。それはいいか悪いかやってみないと判らない部分だってあるんだけど、うちらはやらない選択をして、敢えて今回みたいな形態もいいかなって思ったんだよね。
──今回14曲入っていますけど。ということは、月並みな表現で30%の現在までの軌跡が判るような内容ですよね。
SHON:そうだね~。本当に演歌歌手じゃないんだけど、1曲を大事にしていきたいんだよね。
──そうですよね~! 今回30%ヴァージョンに生まれ変わってますけど、「修豚哀歌」だってもう何年歌っているんだ?! っていうかんじですもんね。
SHON:もう10何年よ! 長いよね。でもそういうバンドが一つくらいあってもいいと思うんだよね。
──そうかもしれないですね~。その、暴力的な物言いになってしまいますけど、30%の曲は曲毎のタイムラグ感がないですよね。もちろん、1曲1曲細かく、分析していったら、全然違う事になると思いますが。一貫しているというか、30%という芯が通 っているかんじ。
SHON:それはあるかもね。修ちゃんのメロディーは絶対だからね。それは信じていて。その上で俺たちのアレンジが乗っかる感じだからだろうね。
──だけど、全部聴いても飽きないですよ。これはどうしてなんだろう? SHONさんは修豚さんのどんな所に魅力をかんじますか?
SHON:そうだねぇ、、、。他にいない! っていうことでしょう。少なくとも俺の周りには修ちゃんみたいな人は修ちゃんしかいないね。ああいう感じの人は。例えば、仮に来年30%で作品を出すっていうことになったら、全然違った物になっているかもしれないけど、そのときでも修ちゃんの気持ちだとおもうんだよね。
──そうかぁ、、、。修豚さんへの献身的な愛っていう感じがする。
SHON:うーん、みんなすきなんだけど、やっぱりすきなんだよね~。ずーっとその気持ちは変わらないんだよね。人となりっていうのも大きいし楽曲の素晴らしさっていうのがどうしてもね。
──私的には、今回のアルバムは「やったな!」っていう気持ちでいっぱいなんですよ。新録が何曲であろうとも。
SHON:そうだね。今はそういう気持ちかもしれない。だけど、もっと経験を積んでいきたいなって思うな。微妙な所なんだけど、ライブを沢山やって、みんなでいい揺れ具合になったら、もっといいバンドになるなって思う。だから、自分たちの課題もあってこれからだよね。
──そうかもしれないですけどね、、、、、、、このタイトル、、、「他人妻」ってなんていうの?! 結構すごいですよ!
SHON:(笑)最後の曲でしょ。俺も仮タイトルかと思っていたんだよね~。あのね、つらい恋愛した人にはグッと来るらしいよ~。男も女もね。
──、、、、、、、、、。なんかねぇ、、浸みちゃうよね。
SHON:人妻限定曲なんだけど(笑)。