Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】LINK(2002年10月号)- ライヴ全体をベストな状態で演り遂げたい

ライヴ全体をベストな状態で演り遂げたい

2002.10.01

2002年、2枚の音源をリリースし、怒濤のライヴ、ツアーをこなしてきたLINK。11月には、東名阪にてワンマンツアーを敢行する彼らに話を訊いた。(Text:TOMO)

ライヴ全体をベストな状態で演り遂げたい

──軽く2002年を振り返りつつ、11月のワンマンに向けての話を訊いていきたいと思います。まず、1月に500円シングル「EARTHSICK」を発売し、SHELTERでTHE DUDOOSと2マンを開催。で、3月に3rdアルバム「REVOLUTION ROCK」をリリースし、そのレコ発ツアーをこなしつつ、5月にSHELTERでワンマンを。

柳井:うん。レコ発のファイナルで。

──シークレット・ゲストが3バンドいたとはいえ、初のワンマンだったよね。しかもSOLD OUTで。そのワンマンの印象はどんな感じだった?

柳井:ワンマンだから其処にいるお客さんは全員、俺らを観に来てたワケだから1対1で演れた感じで。まとまってたみたいな感じもあるし。例えばお客さんに喋りかけても、全員が俺の話を聞いてくれてるんだなっていうのは、演っててすごい思った。

小森:今までにない空気だった。俺たちだけを観に来てくれてるから、ステージに立ったらいつもの空気と違うなっていうのがあって。でも、楽しかったですね。

ノリ:あんまりお客さんは見てないんですけど、見た感じ「良いな~」って思いました。みんな、ウチを観に来てるんだなって。

──うん。多分、そういう感覚ってワンマンを演ったバンドしか分からないだろうしね。そして、この後も色々なライヴ、ツアーに参加して。元々、ライヴ本数は多い方だけどこの頃は特に多かったよね。

柳井:そうっスね。誘ってもらって、出たいのは全部出てたらいっぱいになっちゃった感じで。

──ワンマンを演った事によって、今までのライヴと意識的に違った事ってあった? 

小森:うん、きっかけになったっていうのはあるかもしれないです。やっぱ、魅せ方っていうのを前よりももっと、ちゃんと考えるようになったっていうか。ちゃんとしたSHOWとして。

──なるほどね。その、多くのライヴを演ってきた中で印象に残った対バンとかあった? 一緒に演ってみたかったっていうバンドでも良いし。

柳井:う~ん…。

──対バンって、あんまり意識してない?

柳井:いや、昔はすげーね、「こんなバンドと一緒に演れんだ」っていうのはあった。今でも全バンド、時間あるときは観るんだけど、昔ほどじゃないっていうか。今は、他のバンドを観るっていうより、そのバンドを観ながら、そのライヴ全体やお客さんの雰囲気を見るっていうか…。どっちかって言ったら、自分たちのライヴを創るのに一生懸命で、ライヴ前からイメージ作りをしてる方が多いっスね。他のバンドを観て面 白いっていうよりは。でも、THE QUEERSとかTHE Mr.T EXPERIENCEは一緒に演れて嬉しかったっスね。

──そっか。で、そういったリスペクトする外国のバンド等との対バンを経て、ついに11月、東名阪でのワンマンツアーがあるんだよね。これは「SET YOU FREE」の企画で。

柳井:うん。

──何か、SET YOU FREEが最初にデモテープを募集したときに--。

柳井:あ、募集してない(笑)。俺が勝手に送ったんだよね(笑)。

──あ、そうなんだ(笑)。

小森:俺らのデモテープが、千葉さんにとって初めて送られてきたデモテープで。

──前に千葉ちゃんとその話をしてたときに「LINKはスカコアだと思ってた」って言ってたんだけど(笑)。

柳井:スカっぽい曲だったんで(笑)。

小森:1曲目で止められたんですけどね(笑)。

──アハハ、そうだったんだ(笑)。千葉ちゃんとはその頃からの付き合いで。

柳井:うん、3年くらいかな?

小森:2nd出した時に遊びに来てくれたりして、それですごい仲良くなって。

──へぇ~。千葉ちゃんの最初の印象ってどうだった?

柳井:怖かった(笑)。

小森:怖くも、ない。今と変わらない感じ。

柳井:怖いっていうか、近付き難いみたいな感じがあったかな(笑)。

小森:尖ってた?(笑)

柳井:丸くなったよね(笑)。

──アハハ(笑)。で、今回、SET YOU FREEが東名阪でLINKのワンマンツアーを企画したのは、昔からの付き合いもあるっていう事は勿論、きっと、お互いに信頼してるんだろうなぁって思ったんだけど。

柳井:うん。5月に演ったワンマンが一応、SHELTERでSOLD OUTして、じゃあ次はもっとデカい所で演れるんじゃないかって。やっぱり、ワンマンでSOLD OUTしたっていうのはすごい自信になったかなって。

──うん。それで、このワンマンの時にシングルを無料配布するんだよね。これは千葉ちゃんのアイデアだって聞いたんだけど、すごく斬新だなって思った。

柳井:うん。

小森:思い立ったらすぐ。夜中の3時半くらいに電話かかってきて(笑)。すげーなって思って。

──電話かかってきたのって、いつ頃の話?

小森:5月のワンマンが終わって「もっと大きい所で演ろうか」ってなった時に、(東京は渋谷ON AIR)WESTみたいな事言われて「いやー、WESTはどうかな」って話をしてて。それから何日かしてから「こういうの(シングル無料配布)はどう?」って。だから、それくらいの時期かな?

──その時点で、その曲(さらば、闇よ)はあったの?

柳井:無かったんだけど、その曲はワンマンで配るって決まってから作ったからこの曲ならシングルで出せんじゃねぇかなっていうのを考えながら作った感じなんですよね。

──ふぅん。その時点で曲のストックって?

柳井:全然無くて。3rdアルバムで全部出し切っちゃって、その後もライヴ、ライヴで曲作りする暇もなかったから。

──そうなんだ。その曲も日本語詞だよね。日本語詞の歌を結構歌うようになってきたけど、もう慣れた?

柳井:前よりは全然、慣れましたね。多分、違和感なく歌えてると思います。

小森:俺は、日本語の曲を自分で作った事が無いんでメインで歌う事はあんまり無かったんだけど、今回、ちょっとだけメインになるパートがあって、あー、難しいなって思いましたね。

──コーラスとメインって、歌い方が違ったりするのかな?

小森:そんなには変わらないんですけど、気持ちの面で。

柳井:スタジオで「こう歌ってよ」とか。何か、聴いた感じ違和感があったりして「そこは柔らかく」とか(笑)。

──へぇー(笑)。ノリくんは? 日本語の曲の時に、演奏面で気を使う事ってある?

ノリ:日本語になってから歌詞が伝わるじゃないですか。日本人だから。それで、その歌をどれだけ殺さないでドラムを付けるかって言ったら、やっぱりシンプルにっていうのがありますね。

──二人は?

柳井:俺は無いですね。大丈夫だと思います(笑)。多分、ノリが「曲を殺さない」って言ったのは、ドラムの手数が多いからその部分で聴きづらくなった所は「ここは抑えめにしてよ」ってノリに言った事があって、それでだと思う(笑)。

──なるほどね。そっかそっか(笑)。で、カップリングがTHE BEACH BOYSのカヴァーで「DO YOU WANNA DANCE?」。

柳井:うん。演り易いし、俺らが演ってもカッコ良いかなって。

──うん。で、この2曲が入ったシングルを東名阪のワンマンのみで無料配布。このワンマンを観に来ないと聴けないぞ、と(笑)。その日程は、大阪は11月7日にFANDANGO、翌11月8日に名古屋アポロシアター、そして、東京は11月18日に渋谷ON AIR WESTで。

柳井:うん。ワンマンは怒濤のライヴをこなす内の一つだけど、結局、時間が長いから気の持ちようが違うんじゃないスかねぇ。多分、緊張すると思う。始まる前に。

──お客さんの反応も気になったり?

柳井:なりますねぇ。でも、盛り上がるとも思うし、俺らのお客さんだから。だから逆に、それに負けないように演れるかどうかっていう事ですよね。

小森:俺たちもそうだけど、来てくれる人たちも大きい所で俺たちだけでっていうのは初めての空気だと思うから、それを楽しんで欲しい。…うん、頑張りますわ(笑)。

ノリ:ワンマンだから時間が長いじゃないですか。前に演った時は途中でバテちゃったりしてたから、ライヴ全部を全力で演るっていうか。途中から疲れが見えちゃうようなライヴはしたくないんで、1曲1曲をベストな状態でちゃんと演り遂げたいですね。

柳井:あと、テンションが保てたら良いですね。

このアーティストの関連記事
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻