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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】ABNORMALS(2002年6月号)- 結成以来初のワンマンが2002年前半の活動総決算!

結成以来初のワンマンが2002年前半の活動総決算!

2002.06.01

昨秋リリースされたアルバム『SYMPATHY』でパンクの域に留まらない幅広い音楽性を獲得し、新境地を見せつけたABNORMALSが、意外にも結成以来初という待望のワンマン・ライヴを下北沢シェルターにて行う。「今年はとにかく前向きに行きたい!」と語るMUROCHIN(ds)とCOMI(vo)の2人に今回話を訊いたのだが、バンドの在り方を至極冷静に俯瞰せんとするその視座に感服した。「バンドを長く続けようと思ってやってきたわけじゃないんですよ。長く続けることによって得るものが凄く大きかったんです」という語り口には、長きに亘りバンドを続けてきた者にしか判らない独自の矜持が感じられる。14年間の歴史の重みは伊達じゃない。(interview:椎名宗之)

自分たちからもっと働きかけをしていきたい 

──6月28日にシェルターでワンマン・ライヴが行われますが、意外なことにこれが結成以来初のワンマンなんですね?
 
MUROCHIN:完璧、初ですね。俺は生まれて初めてですね。
 
COMI:僕も生まれて初ですよ。
 
MUROCHIN:“やりてぇなぁ~”とは思ってたけど、なかなか機会がなくて。去年の暮れにメンバーが集まって、「来年はやるぞ! やろう! 一生懸命やっていこう!」と。で、自分たちで企画をやろうと色々話し合って。他にどのバンドに出てもらうかなぁってあれこれ考えたんですけど、この辺でいっちょワンマンをやりたいな、と。そういう決意の表れで。
 
──このワンマンは今後、ABNORMALSのシリーズ・ライヴみたいな感じになるんですか? 
 
MUROCHIN:うん、そういう風に俺はしていきたい。そんなに頻繁ではないにしても、「企画はやってます!」っていう感じは出していきたい。それで観に来てくれる人が増えたり、徐々に広がっていけば嬉しいですし。
 
COMI:何か働きかけてる感じがするじゃないですか? 最近そういうことを余りやってなかったんで。働きかけみたいのをしてたほうが、自分らにとってもきっといいし。
 
──当日は入場者全員にプレゼントが付くそうですが、これはまだ現段階ではシークレットですか? 
 
MUROCHIN:それはまだシークレットでいきましょうか? 
 
COMI:もう決まってはいるんですけどね。 
 
──ワンマンに行った人にしか判らない喜びがあると(笑)。
 
MUROCHIN:そうですね。
 
COMI:沖縄と北海道には卸すつもりではいるんですけどね。
 
MUROCHIN:マジかよ、お前!?(笑)
 
──また、ワンマンと同じ日に限定のライヴCDがBOX仕様で発売されるそうですが、これは過去のライヴ音源からピックアップしてのものなんですか? 
 
MUROCHIN:いえ、違います。録音時期はごく最近のものです。 
 
COMI:メンバーが替わったじゃないですか。そのメンバーが替わる前の曲もたまにライヴでやってたりとかしてて、音源では違う人が弾いてたりするから、それを整理するという意味ではないですけど、最新のものに直してやろうかなと。それと、演奏力みたいなものが徐々に揃ってきたところで、昔の曲を今の感覚でやってみたらどうかと。本当はもっとアレンジを一杯加えてみたい気もしたんですけど、時間がなくて(笑)。ダラダラやってたらこういう感じになりました。まぁでも、バンドを長いことやってる割には曲がそんなに知られてないですしね。
 
MUROCHIN:アルバムの枚数も少ないしな。
 
──今のメンバー構成が鉄壁の布陣だからこそのライヴ音源発表なのかなと思ったんですよ。
 
COMI:(少し間を置いて)…最強ですよ! 最強、最強(笑)。
 
MUROCHIN:まぁ俺は、途中から入ったんで。
 
COMI:いや、“ザ・ベスト”ですね! ……そう言えば昔、『ザ・ベストマガジン』って雑誌あったよね?
 
──女優さんが横ッ面から水を浴びてる表紙の?(笑) また随分と昭和なエロネタですね。 
 
COMI:もうないのかな? 
 
MUROCHIN:俺、中学の時見てたけど。結構持ってたなぁ…。 
 
──このCD BOX、ライヴ会場、通信販売、一部店舗のみの限定発売っていうのがマニア心をくすぐりますよね。
 
COMI:基本的には数にこだわったわけではないんですよ。ライヴ・アルバムっていうことで、ひとつにはクォリティの問題があって。あと、いろんな要素を詰め込みすぎて単価が高くなってしまったのもあるし…。まぁ、好きな人にだけ渡ればいいかなと。
 
MUROCHIN:コレクターズ・アイテムみたいなところも多少ありますね。
 
COMI:今、情報が非常にしっかりと行き届いてますよね。それを見越してというか、そういう情報が果 たしてどれくらい浸透しているのかというリサーチの意味もあります。勝手に買われて勝手に聴かれてるって、今はまずないじゃないですか。こっちで全部管理するなら数も決まってるし。さっき言った働きかけっていう意味では、自分たちで全部やったほうがいいかなって。捌くのにそんなに大変な数じゃないっていう尺度もあるし。…まぁ、単純計算ですよ。 
 
MUROCHIN:単純計算なんだ?(笑)
 
──でもこれ、すぐに捌けちゃうんじゃないですかね?
 
MUROCHIN:捌けりゃあ言うことないですね。
 
COMI:パッケージが本当にかわいいんですよ。自分たちの言ったことが割とそのまま反映されてるんで。結構面 白いものになってると思いますよ。 
 
──去年の秋に『SYMPATHY』がリリースされて、割と間もなくこうしてライヴ音源が出て、ファンとしては嬉しいですよね。
 
COMI:そうですね、新曲も入れるつもりではいるし。次に繋げるという意味でもやりたいなぁと思って。
 
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