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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】STICK INSIDE×TOGROWS(2002年4月号)- 練馬の親友、悪友?!腐れ縁??

練馬の親友、悪友?!腐れ縁??

2002.04.01

練馬の親友、悪友(?!)、腐れ縁(??)同士のSTUCK INSIDEとTOGROWSが同時期にリリースしたぞ! これはやばいやばい、なにかあるなぁ、って伺っていたら案の場(!)4月22日にWレコ発 at shimokitazawa SHELTERが緊急決定!!! ということで、こっちもやりますやりましょう~! ってなかんじで両バンドを緊急招集して、お互いの話を聞いちゃいました。 あ、、、初っぱなから対談にしちゃうと、わーわーわーわー収集がつかないのを見越して、今回は一部:TOGROWS、二部STUCK INSIDE、延長戦という構成にさせて頂いておりまっす。(Interview & Text:CHIE ARAKI)

練馬の親友、悪友?!腐れ縁??

──TOGROWSの結成の話を。

daige:僕とdaichon(G:本日欠席)が野球をしているときにやろっかぁ!! っていう話になって。知り合いをかき集めたんですよ。高校の友達だとか。いいだしっぺは僕。何にも知らなかったんですけど、バンドがやりたかったんですよ。二人でやろうって始まったときは、酒ばっかり飲んで、練習なんにもしない。ホントにこれがバンドなのか?! っていう状態だったんだけど(笑)。

──地元で結成ということは、、

anchan:練馬。NERIMA CITY!!

daige:そうそう、どうしてか練馬。

──な、なるほど、、、。その、熱く語られていたであろう当初の音楽的なビジョンは? 

daige:N.Y. ハードコアの影響が強かったかな。メロコアでもなく、でも早め。

──自分たちなりの、何かっていうことですね。

daige:そんな格好いいものでもないんだけど。daichonのひねくれ具合なのかもしれない。

──今回、RUFF CUT SAMPLERがリリースされましたね。

daige:きちんと流通に乗っかったっていうことで言えば、初音源になりますね。やっぱりTOGROWSととしては、世の中に知ってもらわなきゃっていうこともあって名刺代わりの1枚ですよ。だから、敢えて昔の曲、っていっても2年前ですが、を中心に収録したんですよ。

fumi:だから、最近出来た曲とはちょっと雰囲気違うかも知れないけどね。

daige:でもさ、daichonと二人で最初に作ったのがOLD FRIENDっていう曲なのね。そのあと2時間後にGODMATHERって今回の3曲目の曲を作っちゃった訳よ。

──へぇ、それはびっくりですね。バンドの最初としてはものすごいパワーですね。

daige:そう思うでしょ!! でもね、それから今までに12曲くらいしか生まれてないんだけど(笑)。それもそれでしょ。

──1st. サンプラーっていう意味合いの1枚ですね。

daige:そのとおり!! 言ってしまえば、2年前の曲がほとんどをしめている1枚だから。現在TOGROWSが見ている音楽性とは変わっているんですよ。だけど、この1枚を出す意味があったんですよ。

anchan:リリースするにあたっては色々メンバーでも悩んだ事は悩んだんですよ。今の曲の方がいいんじゃないかっていう意見があったことは確かだし。

──なるほど、昔の曲から第一歩を踏み出すのも勇気がいりますよね。

daige:そうですね。イメージが付いてしまいますからね。今の曲とのギャップが生まれてしまうおそれもありますしね。

──私の個人的な意見としては、今回の4曲が色あせているっていう風には全然思わなかったですよ。なんか、初期衝動に満ちあふれた音だなぁ、ってすんなり素直にきけましたけど。

daige:そういってもらえると、嬉しいです。4曲とも思い出深い曲なんで。どの曲もそうなんですけど。3000枚限定なんでお早めに!! って。

──じゃぁ、これを出して次のステップへっていう感じですね。

daige:とりあえず自分らの力でシーンを盛り上げていかないとね。まだまだ波があるんで。ライブで力を付けて、次のリリースに向けてですね。

fumi:これに満足してないから。絶対これ以上のものをつくる自信はあるからね。

──最近の傾向はどんな感じなんでしょうか?

fumi:リズムが変わってきてますよ。早いだけでもなくなってきた。

daige:最初の頃は突っ走る!! っていう感じから、いろんなリズムが混ざってきてますね。展開とかも多くなってきているよね。

yasu:後はリフとかよりこだわる方向にいってますね。 daichonもものすごくこだわってきているし。

daige:歌詞に関してはあんまりかわってないんだよね~。だって、ずっと自分の身の回りのこととか、なんか違うでしょ!!! みたいなちょっと説教くさいもの。あとはdaichonも歌ってますよ。ツインボーカルっぽくなってきてますよ。

──先日LIVEを見たのですが、メロディックな部分が結構ジャパコアな感じだなぁ、って思ったんですよ。でもいわゆるジャパコアじゃなくって。

daige:あ、それはありますね。スタジオなんかでもジャパコアの人達から質問攻めにあうもん。アンプのつまみおしえてよとか。あぁ、でもよりハードな方向にいっているのかな。

yasu:でもさ、日本寄りに聴こえるのかなぁ。

daige:最初はN.Y.だったのになぁ、、、。

──まぁ、練馬っていう感じなのかな(笑)。
 

STUCK INSIDE登場

──最近はどうですか? 

EIJI:僕ら、変わったよね。MCとかあんまりしなくなくなったし。エンタテイメントぽさを追求しなくなったかな。ノリ重視じゃなくなった。感情を出していこうっていう部分が強くなった。ライブで感情がはじけた後に、コール・アンド・レスポンスを求めるっていうのにギャップを感じちゃって。

YUZURU:EIJIのMCおもしろいんだけどね。

──最近のSTUCKはこれまでの音楽の方向を変えようとしているように思います。特に<エモ>を強調しているなと。2nd. ALBUMでもそれが顕著に現れている気がして。

EIJI:そんなに<エモ>でもないですよ(笑)。この作品は、メロコアだとかパンクだとかに<エモ>の要素を加えたらどうなるかって、そういう意欲作ではありますね。

──STUCKは自分たちがどうあるべきかっていうのをきちんと持っているバンドですよね。

NAOAKI:自分たちの方向性は見えているんだけど、その方向に進むすべを知らなくてもがいているバンドですね(苦笑)。

EIJI:それはバンドとしてね。バンドとしての方向は常に探って、答えを出していかないと。だって、メンバー4人いて、4人とも音楽的な土壌がばらばらだからね。そんなんで曲作ったら、めちゃくちゃになっちゃうじゃん。でもバンドでやるんだからね、バンドとしての方向を見失ったら終わりでしょ。

──今作の歌詞はほ、とんど見事に悲しい恋の内容ですね。 YUZURU EIJIが発表するのよ。こういう事があってさぁ~って(笑)。 EIJI ふられっぱなしだもん。12曲中10曲だからね(笑)。

SOUJI:かわいそうに、、、。

EIJI:だってさ、ちょっと前まで社会問題とか考えて、歌も作ったりしたけど、なんだかんだ言って、女にふられた時が一番悲しいもん。それは正直なことでしょ。戦争反対もいいんだけど、彼女にふられたとき、戦争のこともボスニアのことも吹っ飛んじゃったのよ。人は身近の状況の変化が一番感情的になるんだと思うよ。パンクなのに社会に反対しないでどうすんだ?! とかいわれるけど、自分にとっての一番のリアルはどこかっていうことだと思うよ。Face to Faceな関係が一番でしょ。バンドのメンバーがむかつくとかさ(笑)。

daige:え?? ちょっと、一同引くだよ!!!

──苦笑。でもやっぱり前作とくらべてしまうのですが、変わりましたねぇ。色とりどりな曲が並んでいるのは変わらないとしても。

EIJI:あのね、PUNKの曲もROCKの曲も、メロディックな曲もどこか<せつなさ>を曲に盛り込みたかったのよ。いろんな事をバンドとしてもやりたいんだけど、いろんな事をやりすぎないようにしたんだよね。アレンジ面 だけでも<エモ>にこだわったんだよ。だから、正直いって<エモ>のアルバムじゃないんですよ。

──前作がバラエティー溢れる一枚だとすると。

EIJI:そう、前作がバラバラなものをひとつのお皿に盛りつけただけの作品だとしたら、今回はバラバラなものに<エモ>コンセプトをつけたかったのよ。だからバラバラな料理に一本<エモ>っていう串で刺して、一つの料理に仕上げたっていう作品だよ。

──なるほどね。納得です。

EIJI:でもね、バンドだからずっとその方向っていうわけじゃないからね。とにかく今回はこれだったわけで。どんどん進んでいくからさ。

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