待望の単独アルバム「PURE & SWEET」と、GOING STEADYとのスプリットをリリースした、HOLiDAYS。 メンバーの脱退劇を乗り越えた末、「今一番やりたいことをやろう、それが一番幸せ」という彼女達に、話を聞いた。 (Interview : Chie ARAKI)
先のことだけかんがえるんじゃなくて、その時できることを考えていったら、先が見えるみたいなところもあると思う。
──GOING STEADYとのツアーはどうでした?
AKIRA: 楽しかったですよ~!! 始まる前とかはクアトロもやったことなかったし、チケットもソールドアウトだったでしょ。すごく心配だった。
──盟友とでしたもんね。負けてらんない!! っていう気持ちもあったんじゃないですか?
AKIRA: そうですねぇ。初めの日の渋谷の日はすごい緊張したんですけど、お客さんがすっごく楽しんでくれている雰囲気が伝わってきたんですよ。演奏の時間もたっぷり自分たちのライブで、課題も見えてきて。だから前向きになれたツアーでした。正直に言えば、大阪、名古屋はほとんどGOING STEADYのファンってかんじだったと思うんで、ホリデイズのこと知ってる人はすごく少なかったと思うんですよ。でもライブの感じがすごくみんな楽しんでくれたなって思う。得るものが沢山あるようなライブだったんでよかったな。
MAKI: ホントにゴイステ様々です。
AKIRA: けっこうウチラの事を知ってもらうキッカケになったと思うんで、それだけで終わらせたくないなってのはある。
──PURE & SWEET、新しいアルバムがリリースされましたね。前作から、ずいぶんと長い間かかりましたね。いろいろ悩んだりしたのが伺えますが。
MAKI: そうなんだけど、制作に関しては集中して作った。悩んだかなぁ、そうだなぁ。
──前回から比べると、今回はいい意味でまとまってる、落ち着いてると言うか。
MAKI: 聞き易くはなったと思う。アルバムを作るということを新曲を何曲か作っていくとき、べつに元気にしようとか意識してたわけじゃないんですけど、けっこうそのときの気持ち的な部分もはじけてた感じでもなかったかもしれないし、その時聞いてた音楽とかがミディアムっぽいテンポのものが多かったかもしれないです。
──勢いだけで突っ走ってるっていうだけじゃなくて、歌詞とかメロディーが素直に入ってくる。
AKIRA: 確かに前よりはポップ色というか、そういうのは強くなったのかな。
──制作期間でいうと1年半。その間になにか吹っ切れるものがあったように思いますが。
AKIRA: 今回、タイトルが一番だと思うんですよ。PURE & SWEETじゃないですか。このことは根本的変わらない気持ち。変わらない姿勢。まあ(笑)、変わった部分もあると思うんですけど、何に対しても純粋でいこうっていうのは変わってないのかな。
NORIKO: 思いとか、音楽に対する考えだったり、バンドの在り方は変わらないっていうことを、気づかされたのかもしれないです。
──その純粋のなかに、いろんな人が入ってますよね。GOOFY'S HOLIDAYの遠藤さんだったりSCAFULL KINGのあきらさんだったり。でもキレイにHOLiDAYSに混ざっている。
MAKI: ゲストとかもそうですし、キーボード入ってるとかもそうですけど、タンバリン入れたり拍手入れたり、いい意味の遊び心。アルバムの曲作るんだったらいろいろやってみたいなとかあったりして。まじめに遊ぶというか。真剣に遊んでみてもいいんじゃな~い? っていう。
──アルバム出して率直な感想を。
NORIKO: 正直やっと出た!! っていうかんじです。
AKIRA: ジャケとか自分とかデザイナーと考えたんですけど、そういうのも面白かった。だいたいあたしの趣味ですけどね。
──今回作品でみると、前作よりもクオリティーはあがったし、トータル的な部分でのHOLiDAYSを判って欲しい、聴いて欲しいという気持ちが伝わってきますよ。
MAKI: HOLiDAYSは勢い重視的なバンドではないと思うんですよ。勢いは必要なんですけどそれだけで突っ走れて成功するバンドではないと思うんで。だから、聴いてもらいたいな。曲に対する曲がいいっていうのが自分達でいい曲作ったなって思ってるからそうなんですけど(笑)。
AKIRA: 暴れてほしいとかじゃなくて、聞いてくれてる人が一人でも多くいればいいかなと。歌ってくれてるのも嬉しいし、後ろでその人なりに聴き方もあるし、まったく聞かないってわけじゃなくて、すみっこでも聞いててくれたらうれしいな。
──ゴイステとのスプリットはいざ勝負!! みたいな。
AKIRA: 友達としてやろうよみたいなかんじで作ったんですけど、2つのバンドが1この作品となるとある意味ライバルっぽくなる部分もありましたね。2枚通 して聴くと、全く別の作品になっちゃうのかも。今回のアルバムは17曲入ってベスト盤ぽいんですよ。だからわりとHOLiDAYSを知ってもらうにはこのアルバムはいいかなと思うんですよ。ライブでもやってる曲ばっか入ってるし。
──メンバーが一人抜けられたんですね。
MAKI: 彼女がやりたいことがあって、他の道にいったわけなんですけど。みんなそれぞれショックだったし、でも、今他にやりたいってことがあって、それをやらないでHOLiDAYSに残ってくれとは言えなかったんですよ。やりたいことがあってやってたほうが幸せに生きれるっていうならそのほうがいいと思うし。
AKIRA: バンド自体のことも考えたりとか、その時に他の人が他のことをやりたければ終わりにしようかってなってたかもしれないけど、私とかはここでまだやりたいなってのもあったし、逆に他にやりたいっていって辞めていったミッチーもHOLiDAYSは続けていってねみたいな気持ちもあったと思うし、その気持ちを無駄 にするのはイヤだなっていうのもあったから、みんなで話して新しい気持ちでがんばろうねって。再出発になるんだけど、誰も一番幸せなことをやるのが一番だからね。
──HOLiDAYSにとって、HOLiDAYSで音楽をやるのが一番幸せだということですね。
AKIRA: そう。私は、もっと歌いたいってのがすごくある!! バンドのことは4人だからとか3人だからとかじゃなくて常にいろいろ考えてはいますけど、3人になったから、こうとかっていう考えじゃなく、焦らないで行こうと。
NORIKO: 先に進んで行くには焦っててもしょうがない。
──それは常に、HOLiDAYSで先にいきたいっていう気持ちがあるんということですね。
MAKI: 先だけ見ているワケじゃないんだけど。今のこと考えてるし、先のことも考えてる。それが自然なんじゃないのかな。先のことだけ考えて焦って下見たら何もなかったってなっちゃうのはよくないんで(笑)。先のことだけかんがえるんじゃなくて、その時できることを考えていったら、先が見えるみたいなところもあると思う。
──ワンマンですね。初ワンマン。
MAKI: やっとというか、あんまりワンマンも意識したことがなかったんで、友達のバンドがワンマンやるんだって言って見に行ったりはしてるけど、自分達がワンマンやるなんて考えてなかったね。ワンマンやるために必死にとかじゃなくて。ワンマンやってみようよ。そうだね、ワンマンやってみよっか。
NORIKO: そうだけど、挑戦ですよね。何事も。
MAKI: スプリットも出て、アルバムも出てレコ発っぽいイメージも含むとちょうどいい時期なのかなと。ある意味挑戦だし、初めてのことだからちょっとドキドキですけど、ゴイステとのツアーで持ち時間50分ぐらいあって15曲ぐらいやったんですけど、それも不安だったんですけど、15曲ぐらいだったらテンションも変わらずというかけっこう楽しくできたからワンマンだったら休憩をはさみつつできるかなと(笑)。
AKIRA: ワンマンっていってどれだけのお客さんが来てくれるかなっていうのは不安ですけHOLiDAYSが見たいから来るお客さんって思うと。そこにいる人はHOLiDAYS大好きぐらい思いこんで、MCにしてもけっこう楽しくできるんじゃないかなと。ワンマンもアルバムと同じじゃないけど緊張してるけど、そこにいる人はみんなHOLiDAYS大好きって思えば気が楽かも(笑)。ワンマンだったら、そこでもアルバムみたいなかんじで遊び心もいれられるかな。楽しみだなぁ!
──ゴイステとのツアーも無事終わって、春が来てHOLiDAYSワンマンって!! なんか今年もいい調子だね。
AKIRA: 出だし好調みたいな。こぶがね。いいジャンプが決まりますよ。
MAKI: そんなこと言って、ワンマンもすぐ来そうじゃない?
AKIRA: ちょっとぐらい息をつきつつ(笑)。ちゃくちゃくと固めていくわけですよ。ワンマンに。いろんな人に見てもらいたいです。あとアルバムもスプリットも聞いていただきたいな。地方の人も来てくれるかもしれないことを祈って。それで、ワンマンは楽しくやりたいな。楽しめればいいかな。それが一番ですね。
MAKI: クアトロが終わって成長できたホリデイズを見ていただきたいな。と
AKIRA: 盛りだくさんでCDを聞いてきてくれるとより楽しめるかも。
NORIKO: 何かが起きるかもしれないし。
AKIRA: ゴールデンウィークだしね。ホントにいいホリデイをしに来て下さい。