interview:やまだともこ
うちらしかできないことをやるべきだという結果
──1月18日にアルバムが発売されるとうことなのですが、どんなかんじに仕上がりましたか?
SAYA:今回は前作に比べるとけっこう渋めになりましたね。音作りもすごい凝ってて。前回までなかったyathのテイストが今回入っているんで、だいぶ変わった印象があります。yathはもともとソウルとかブラックミュージックとか聞いてた人なんで、今までのDISPORTにはなかった新しい感じがします。
──12曲も入ってて38分ちょいの中でどういったDISPORTの世界を出そうっていうのがありました?
SAYA:今回のアルバムはトータル的にどうしようっていうコンセプトはなかったです(笑)。というか、いつもそうなんですけど、レコーディングが決まってから曲をみんなが持ち寄ってってかんじになるんで、できたものからどんどんそれを形にしていってるからトータルなイメージっていうのはなかなか後からついてくるものになってます。だけど、曲を作る段階で私達がホントにやりたい音楽にしていきましょうっていうもとで、曲を作りました。
──具体的に言うと。
SAYA:全員で作ったって言うところに集約されてくると思うんですけど、スカコア一辺倒じゃないってところなのかな。
HIRO:スカって呼ばれることも考えなくなったし、裏打ちでこそスカだと思ってないし、実際そういうの減ったんですよ。うちらしかできないことをやるべきだという結果です。
──いつごろからそういう意識になっていきました?
SAYA:メンバーチェンジがあったとき、いろんなことを再確認するいいキッカケになったんですよ。で、新しいメンバーを迎えたりする上で、残ったメンバーがDISPORTを続けていくって決めたときも何はなくてもうちらは音楽で表現していかなければいけないから、その音楽がどんなことやってもDISPORTらしいとかDISPORTだって思ってもらえるものをやっていきたいってその時になって、最近っていえば最近。
このアルバムは私達の変わり目の作品
──このアルバムは1月からのライブでお披露目ですね。
HIRO:お客さんの反応とか楽しみです。アルバムはメンバーが一番満足してるんですよ。バンドってそうかなって思うんだけど。
SAYA:出すまでにすごい私たちは聴くから、粗とかもだんだんわかってくるし、そういうのも全部含めてその時に全てを出しているから、いいものできたねぇとか。
HIRO:ホントずっと聞けますね、まだ。9月に録り終わってからまだずっと聴いてますね。自分が弾いたモノに感動してる(笑)。俺こんな弾けるんだって。ただ、ここで満足しているわけじゃなくて、作品として満足してる。普通じゃないってことはわかってくれ。っていうことですね。何にも似てない、っていうところは一番の売り…でしょうか。明らかにライブとCDは違うんですけど、ファーストの時はちょっとライブで表現できるようにやってたけど、一緒じゃなくてもいいかなって。作品でしかできないことをけっこうやった。重ねが多かったし、ちょっと機械を駆使した音にしてみたり、ライブじゃできない音を作りました。
──ライブも変わっていくんだろうなという印象もあります。
HIRO:変わるであろう。
SAYA:ライブハウスに来る人達っていうのは、聴きに来てるっていうよりか、踊りに来てたりわかりやすい表現をしたい人が、楽しみに来ている場合が多いんですよ。とくにこういうシーンとかジャンルとかにすると。それでファースト聴いていいなと思って来てくれてた人とかは違うんじゃないかって思うんだろうなって。だけど、それはお客さんがついてきてほしいというか、盛り上がると嬉しいですけど、その空気が私達は欲しいからわかってくれみたいな。っていうのはこのアルバムは私達の変わり目の作品になったわけですけど、ウチラにしてみれば通過点なんですよ。これが始まりでこれからのステップの作品。
HIRO:引き出しの多さもすごい入ったと思うんですよ。よくある何系だねって言われないものにするために7人とも引き出しはけっこうあるから、まだ1枚じゃ何にもわからない。
SAYA:明るくてみんなが踊れるような楽しいスカはもちろんすごい好きだし、それを埋もれないようにとか反発の意識とかで、そういうシーンの中でDISPORTは違うなって思ってくれると嬉しいな。
──シェルターから始まるツアーで、ロフトでファイナルを迎えるときにはさらにすばらしくなって帰ってきて下さい。
SAYA:はい、アルバムはいろんな人に聞いて欲しいし、ライブに来て欲しいです。