オーストラリアのサイケ・ロックバンド、Pondの6thアルバム。Pondがリリースしてきたアルバムの中で最高傑作なのではないだろうか。サイケ・ロックであると同時にポップでありグラム・ロックの要素も併せ持っており、7.”Outside Is the Right Side”では所々にフレンチ・テクノサウンドも入っている。昔のSF映画のようなノスタルジックな雰囲気の中で楽曲が展開されていき、様々なジャンルの融合によって構成される楽曲群は、我々を別の世界に誘導する。のびやかなメロディの中でカオスなフレーズが鳴っている。展開の大胆さも魅力の1つだ。3.”Holding Out For You"のように穏やかな曲があるかと思えば4."Zond"のように混沌として狂気を感じる曲もあり、まるでジェットコースターに乗っているような感覚になる。サイケ・ロックが好きな人もそうでない人にも是非聴いてほしい。(ネイキッドロフト:池田夏子)