前作が何年前だとかそれが遅いとか早いとかわからないけど、とにかく大変待ち望んでおりました。金色が印象的なジャケットと、「五劫」や「五光」といろいろな意味を含む『GOKOH』(ごこう)と名付けられた今作。「さよなら浦島太郎」という曲があるので擬えるのであれば、手に入れた玉手箱には金色に輝く5つの光が入っていて、それは見たことのない西洋の財宝だったり、小判だったり、着物に施された刺繍だったり、魅力的な光ばかり。ときめいたり不思議な感覚や懐かしい気持ちに浸って見惚れていると気づけば長い月日が経っていた----もしかすると浦島太郎は一瞬で年老いたのではなく竜宮城で過ごした時間が楽しすぎて実は何年も過ごしてしまったのかもしれない。ずっと夢中にさせてくれる至極の5曲である。アサミサエという姫とKOZOという仲間を迎え新たな4人で始まる物語。その物語を読み進め、気づいたら年老いていたとしても後悔はしないでしょう。(Asagaya/Loft A 須田舞未)