Wiennersが満を持してメジャー1stアルバムをリリースした。前アルバム『UTOPIA』から約2年間、ライブ活動を精力的に行なうなかで制作されたという今作だが、勢いで誤摩化すことなくバラエティかつ繊細に構成されている。
1曲目のショート・チューン「DIAMOND DUST」から大量のダイバーの姿が目に浮かぶ。ピコピコ4つ打ちのバンドが流行ってるって? 一緒にされちゃ困るぜっ、って抜群のソングライティングで他の追随を許さないユーモラスなサウンドは健在。3曲目「天地創造」の歌詞は目で見ても楽しい。「bhaavanaataz apuNya sukha Dhyaanaad」←これなんて読むんでしょうか。覚えて歌うと愉快なのはもちろん、不思議となんだか嬉しくなってくる。緩急でもってガンガンに攻めてくる13曲。呑気に踊っているうちに、“細氷”はあっと言う間に、「雪国」(M-13)になっていた。(下北沢SHELTER:上里 環)