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PENGUIN CAFE/THE RED BOOK

2014.04.03   MUSIC | CD

VITO-120
2,500yen(tax out)
IN STORES NOW

1. オーロラ Aurora
2. ソラリス Solaris
3. ブラック・ハイビスカス Black Hibiscus
4. ブルー・ジェイ Bluejay
5. レディオ・ベンバ Radio Bemba
6. カターニア Catania
7. 1420
8. アンド・イエット… And Yet...
9. ムーンボ Moonbo
10. オデオン Odeon
11. (ザ・ローリング・オブ・ア)サイレント・サン (The Roaring Of A) Silent Sun

 1980年代にニューウェーブを聴き漁っていた者にとって、ペンギン・カフェ・オーケストラという不思議な名前の楽団は特別な郷愁と共に記憶されている存在だと思う。環境音楽、ミニマル、ワールド・ミュージックなど様々に形容されながらどこにも属さない唯一無比の音楽。それでいて、一度その音楽を聴くと誰もが既視感を憶えるような懐かしい音。今思うとカフェ・ミュージックの走りでもあったが、ただのオシャレ音楽では済まない独特のユーモアとひねりがこの楽団の最大の特徴だった。1997年に主催のサイモン・ジェフスが亡くなり惜しまれつつも活動を休止していたが、2009年に息子のアーサーが父の意志を継ぎ「ペンギン・カフェ」として新たにスタートした。本作は2011年の『ア・マター・オブ・ライフ』に続く第2作。ユングの著書「赤の書」に因んだタイトルは、彼らの「ありふれたものでありながら異質のものである音楽世界の探索」を表しているという。9月の来日公演が待ちきれなくなるような素敵な1枚だ。(加藤梅造)

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