flumpoolの2nd.アルバム『Fantasia of Life Stripe』がリリースされる。2010年にリリースされた3枚のシングル（『君に届け』『reboot 〜あきらめない詩〜 / 流れ星』『残像』）を含む全14曲を収録。2009年12月にリリースされた『What's flumpool !?』から約1年ぶりとなる今作は、「本当の意味でflumpoolのアルバム、自信作と呼べるアルバムが完成した」と本人達が言うように、"ポップ"というひと言では片づけられない程に振り幅が大きく、さまざまな表情を持った曲が揃った作品だ。2002年に前身のアコースティックギター弾き語りユニットを結成し、2007年に現メンバーとなった彼らは、とても早いペースで2009年には日本武道館2デイズという偉業を成し遂げた。しかし、誰もがうらやむ状況の中、彼らは自分たちの立ち位置を見つける事が出来ず、藻掻き苦しんでいたのだ。そして、存在する場所の確認作業を始めるところから、これまでの価値観を脱ぎ捨て自由な発想で思いのままに歌うことに重きを置いた作品が、地に足が着いた彼らのファーストアルバムとも言える『Fantasia of Life Stripe』となる。7曲目の『僕はここにいる』の歌詞には、これまでの彼らの思いが充分に詰め込まれているようでもある。
　私は大きな事務所に所属できたことや、それによって映画やドラマの主題歌が決定することも運のひとつだと思っている。ドラマの主題歌になって多くの支持を受け、世代問わず広く認められる音楽を作るというのは、並大抵のことではないだろう。さらに、それを生み続けることは、多くのプレッシャーものしかかっていることは想像ができる。その中で一度自分たちを見失いかけたところで原点を振り返って前を向き、再度歩を進めた彼ら。9曲目にある『この時代を生き抜くために』で「ただひたすら　這い上がれ〜希望の明日へ」と歌っているように、これまでより強くなった彼らは今後さらに飛躍していくのだろう。今年の活躍、そして活動が楽しみでならない。（Rooftop：やまだともこ）