FIN-021 2,100yen (tax in) / IN STORES NOW
日本を代表するサーフィン/ホットロッド・インスト・バンド「ザ・サーフコースターズ」のデビュー15周年記念アルバムが届けられた。もともとアメリカで生まれたサーフ・ロックだが、60年代に何度も来日したベンチャーズや国内でギターの普及に努めた寺内タケシとブルージーンズらの活躍もあって、ビートルズ以前に日本にロックを定着させたサウンドこそが、このエレキギターを中心としたサーフ・ロックなのだ。まだアメリカが今よりずっと遠かった頃の憧れの音楽でありながら、なぜか昭和的な懐かしさを感じさせるサーフ・ロックは、まさに日本人のルーツ・ミュージックと言っても過言ではないだろう。
1994年に結成され95年にデビューしたザ・サーフコースターズは、当時ガレージやオルタナシーンで徐々にリバイバルしていたサーフ・ロックの再燃を決定付けたバンドとして、その驚異のテクニックと共に海外でも高く評価されている。TVの挿入歌やCM、ゲーム音楽などを多く手がけているので、バンドを知らなくてもそのサウンドを耳にしている人は多いだろう。本作はデビュー15周年ということで、初期の楽曲やライブの定番曲を新録したベスト盤的な内容になっており、サーフ・ロック入門としてもオススメできる。ドライビング・ミュージックとして是非手元に置いておきたい1枚だ。まあ私の場合自転車だが。(加藤梅造)