ウラニーノの音源を聴く前に、Bassピストン大橋氏との挨拶が先だった事をとても後悔しました。またバンド名は以前から知っているものの、何で音源を先にチェックしなかったんだろう? と不思議に思うほどでした。そしたらもっと前から彼らの事を好きになっていたのに!! その理由はこの作品を聴けばすぐに理解してもらえるはず。
人情味溢れた歌声で、懐かしくも温もりのあるメロディに乗せ、一度は抱くであろう感情や風景を惜しげもなく歌っている12曲の短編集。生々しい表現も綺麗な言葉も刺のある言葉も、ウラニーノの手にかかると少しの勇気に変わり、「また明日」が楽しだみと思えます。そして最後の『World end Happy end』で、「この世界は美しい」というメッセージを、押し付ける事なくそっと残してくれるのです。それはこの作品を通して聴いた結果、辿り着くメッセージでもあります。
今度はこの作品にある12曲の短編集を持って、新宿ロフトのステージに立ってくれたらいいのにな。(ロフトプロジェクト:樋口寛子)