2010年、夏。前作『SPARKLE』でギラギラとした大人の魅力を輝かせたSCOOBIE DOが、浮き輪とビーチパラソルを小脇に抱えてやってきた。あまりにストレートで、まるで夏の日差しのような目も眩む輝きを放つ新作と共にである。アルバムタイトル、そして『太陽と女の子』『きれいなお姉さん』『恋をした男子』『恋のウイルス』といった収録楽曲からも一目瞭然、テーマはズバリ“夏”そして“恋”だ。
小気味いいリフに、メンバーのコーラス、そして手拍子が絡まるアルバム冒頭のイントロはとても平均年齢30オーバーのバンドとは思えないほどの爽やかさで、まるで少年のような瑞々しさ。普段はスーツ姿でビシッと決めているお兄さん方が、休日に会ったらアロハシャツに短パン姿だった。でも、そのカッコも似合う! 素敵! みたいな心情でいると、続く2曲目では艶のあるセクシーなナンバーで、やっぱりスーツ姿のあなたも好き! といった具合で、要するに、ファンキーでアダルトなお兄さん方が、本気で「夏恋度2000%」のアルバムを作ったら、こんなにもメロウでフレッシュでポップでファンキーな作品に仕上がりました、ということ。もう、このアルバムを聴いてから夏が来るのが待ち遠しくてたまりません。
これからの季節、ツアーや各地の夏フェスへ行かれる方も多いことでしょう。移動の車でのお供に必携の1枚です。(阿佐ヶ谷ロフトA:山崎研人)