ジャケがギーガーっぽいと思ったらやっぱりギーガーだった(笑)。デス/ブラック/ドゥームメタル界の重鎮トム・ゲイブリエル・ウォリアーが遂に復活! バンド名を「トリプティコン」と名付けた。このジャンルの音楽では当たり前と言ったら当たり前なのだが、重い! 暗い! そして退廃的である。窒息しそうなほどの唸るヴォーカル、全てを闇にして光など微塵も差してこないような世界、絶望、背徳感、殺伐………などが、これでもかというくらいちりばめられており、私にはとても心地よい(笑)。ただ暗いだけかと思いきや、突然! 幻想的な女性ヴォーカルが希望と光への導きのように美しいピアノの旋律に乗ってやってくる。しかしそれが逆に漆黒の闇へ誘われてしまうフラグになっている。暗い混沌への旅には是非このエパリステラ・ダイモネス(ラテン語で“私の左にいるのは悪魔達”の意)をお供にどうぞ。つい最近知ったのだが、このトム爺がダウンチューニングのダウンストローク単弦弾きという表現を生み出したとか……。うわぁやりやがるなトム爺………。(Asagaya/Loft A:アツシ)