さて、突然ですが『くるり鶏びゅ〜と』はお聴きになりましたでしょうか? 今をときめくフレッシュな面々から、奥田民生、矢野顕子、松任谷由実といった大物までが参加したバラエティ豊かな作品ですが、個人的に気になったのは冒頭の1分間でした。1曲目で『赤い電車』をカバーしたanonymassは「楽器を以て」見事に「電車の走りだす音」を表現しているのです。僕はまさに“sounds like music!"と驚きました。そこでanonymassについて調べてみるとTVCMや舞台、映画で音楽を担当してる方々のバンドなんですねー。通りで器用な訳だ、と合点。
さて、前置きが長くなりましたが『harusame』は、「お洒落なインスト」という印象。ボーカルは入っていますが、演奏に溶け込む美声なので、「音モノ」として聴いた方が馴染みます。やはり画が加わるとグッと映えそうな作品ですね。ただ『赤い電車』に魅せられた僕としては、部分的にもう少し「遊び心」がほしかったです。
小林賢太郎(ラーメンズ)プロデュース舞台のテーマ曲も収録されていますので、ファンの方は一度聴いてみてはいかがでしょうか。(Naked Loft:上里環)