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トップレビュー[Champagne] / Where's My Potato?

[Champagne] / Where's My Potato?

2010.02.01   MUSIC | CD

RX-034 2,310yen (tax in) / IN STORES NOW

 

 ハッキリ言って「オルタナ系」なる言葉が嫌いだ。よく使われるみたいだが「オルタナ系」って何だ? 誰か教えてくれ! 確か「唯一の」とか「替えのきかない」とかの意味なハズだ。SONIC YOUTHやBjorkに使うならわかるが「系」って括れないでしょ? 最近何でもこの言葉でかたずける、頭の悪さ全開な音楽業界人が多過ぎる。もっと勉強しなさい。
 さて、ここで本題の[Champagne]登場。あえて言うならオルタナです。モチロン正しい意味で。Baがアメリカ育ちでVo/Gtが中近東シリア育ち。全員生粋の日本人だが、その音楽センスは他に類を見ない。まず全曲ユーモアたっぷりの詩のセンスがいい。1曲の中で8割が英語で2割日本語という割り当てかたも面白い。一応作詞のクレジットは全曲Vo/Gt川上洋平になっているが、9曲目に『Don't Fuck With Yoohei Kawakami』という、なんと自らをディスる曲がある。それが面白く仕上がればそれでヨシ!なのだろう。ロックの基本精神である。ポップだが絶妙な塩梅で捻くれてくれるメロディーラインと、本人曰く中近東訛りの英語。それに負けないぐらい全パートの一筋縄ではいかないアレンジセンスに脱帽せざるをえない。2曲目の『She's Very』や3曲目の『For Freedom』を聴いていると、デカイ会場のライブでハコが揺れている光景が想像できてしまう。ここまでのバンドは正直、なかなかお目にかかれない気がする。このバンドが認められないなら、日本の音楽シーンの未来は相当暗い。(新宿LOFT:水野 慎也)
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