マルコの10年間の旅・仕事の終着
宇宙の果てで新しい星を生み出す局員たちの物語。無作為に選ばれ有無を言わさずにつれてこられた人たちそれぞれの葛藤と残してきた人への思い。そんな中、星すら違う人たちとの異文化交流の様子が丁寧な人間ドラマともに描かれています。小さいころに初めて触れたSF作品のような懐かしさを感じる本作。ページをめくるごとに染み入ってくる物語は、各エピソードごとにそれぞれ違った色の魅力があるのでハンスウするように何度も読み返してしまいます。
生まれてくるという事は消えてしまう星もあるわけでそれぞれの星に住む人たちの悲しいドラマも。登場するキャラクターたちがみんな本当に魅力的で、一度読んでも先のドラマを知ったうえで改めて違った目線に立って読み返したくなります。こんなに素敵な人たちなら明日にでも外宇宙の人たちに会いたいですね。(LOFT/PLUS ONE 柏木 聡)