オサムさんありがとうございました。
普段は新刊をレビューしていますが、この作品は1987年に刊行されたものを再編集し新規も追加して2014年に復刊したものになります。先日、小林治さんが亡くなられたとの訃報を受けて改めて作品を見返しましたが、どれもオシャレで楽しくて、子供の時に大人の世界を覗いた時のようなワクワクが甦ってきます。私は作っている人が見える・分かる・感じられる作品を楽しいと感じるタイプ、治さんはまさにそういった作品を作ってこられた方で新作がいつも楽しみでした。
その新しい作品をもう見れないのは本当に寂しい。ご本人は“子供のまま大人になった”という形容がそのまま当てはまるような明るくて気さくで誰に対しても分け隔てなく接してくださる握手した手も心も温かい方。作品だけでなく本人も引力を持つ人、私が今の仕事に就く切っ掛けを作ってくれた大恩人。寂しくなるのでさよならは言いたくない。改めて感謝を伝えたい、ありがとうございました。(LOFT/PLUS ONE 柏木 聡)