子供相手に性行動をとる者を「やめさせ続ける」には
十歳余りの女児が本気で「感じ」「嬌声」上げたなどと信じる「認知の歪み」を加害者側の証言交え綴る。著者はクリニックでせめて実社会に害を及ぼさぬよう「やめ続け」させようとする。治療という概念を危急に広めねば被害者が増えるばかりだと説く。加害者へのGPS発信装置装着や、前歴知らせるミーガン法は共に公費多くかかる割に再犯率低下は数%という資料もあるという。当事者証言は数行読んでも吐き気がするが貴重ではある。ペドは刑務所でも最底辺と蔑まれ、性加害者の自助グループでさえ「本当の」性癖を告白できない場合が多く、ペドだけを分けた方がスムーズだが、歴史が浅く導き手少ない。
余りにおぞましい証言が続き、Amazonに酷評もある。過去に被害を受け今も苦しむ人にはトラウマに触れる内容が多く、「愛」という字が題にあるだけで拒絶がある(自分は意図的にここでは「ペド」と表記している)ことも心に留めたい。(澤水月)