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トップレビュー映画『ミッドサマー』- 「住人にとっては理想郷、訪問者にとっては地獄」映画の新しい傑作

映画『ミッドサマー』- 「住人にとっては理想郷、訪問者にとっては地獄」映画の新しい傑作

2020.02.05   CULTURE | CD

2/21より公開

「住人にとっては理想郷、訪問者にとっては地獄」映画の新しい傑作 

 
 様々な思惑の中、北欧の夏至祭を訪れたアメリカの大学生グループ。しかしその奇祭は余りに彼らの想像を超えたものであった。白夜で夜の来ない白日夢的状況、次々と目の前に現れる奇習によって、彼らの判断能力はどんどん麻痺していく。そして次第に恐ろしい出来事が…。長編第1作『ヘレディタリー』でオカルトホラーと家族映画を融合させ度肝を抜いた監督、アリ・アスター最新作。常識の通用しない邪教的閉鎖空間の恐怖、という現代ではともすると差別的なだけになりかねないテーマを見事に料理しているだけでなく、監督の生涯テーマ「家族という呪いのような断ち切れぬ関係」もしっかりと描かれている。大胆なドラッグ表現も含め、ただ観ているだけで「浸れる」映画でもある。様々なジャンルが内包されている作品だが、実はなによりも「こじらせ女子頑張れムービー」であることは明言しておきたい! 予備知識なく異世界に足を踏み入れて欲しい1本だ。(多田遠志)
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