栄光の巨人軍 最強ライバル伝説、堂々完結!
巨人軍、江川卓と西本聖の話である。野球選手のノンフィクション漫画としてここまで真に迫った作品は少ないはず。怪物と呼ばれた江川と、当時唯一のライバルといえた西本聖。その西本の目線で2人のライバル関係や取り巻く状況を分かりやすく漫画にしている。当時のことを、インタビューで本人たちが知らなかった話さえもまとめているのは面白いところ。長嶋茂雄が監督就任した初年度のルーキーが西本。長嶋監督、王貞治、同期の定岡正二、中畑清、原辰徳、様々な人物が登場する。
江川のストレートがどれほど凄かったのか、実物を見て噂が広がり、当時の人たちは「江川のストレートは浮かび上がる」と表現した。
原作・原案が『グラゼニ』などの原案の森高夕次(森高さんが描く漫画ではコージィ城倉)、作画に『哲也-雀聖と呼ばれた男』の星野泰視。森高さんは野球が好きすぎて細かい描写が面白いので、気がつけば森高さんの作品ばかり読んでいる。(ネイキッドロフト:平野風)