2月10日より公開
「ジョン・ウィック2」や「アトミック・ブロンド」など殺し屋映画群。ハードなアクションシーン満載の映画が安定供給されるのは喜ばしい。この作品「悪女」はそんな作品群の真打ち的存在だ。女テロリストが政府機関によって再教育され特殊任務に従事するエージェントとなる。ガンアクションに加え韓国映画特有の鈍器や刃物を用いた「イテテテ」な接近打撃戦等もふんだんに盛り込まれている。乳飲み子を抱えた主人公や幸せな瞬間に突然訪れる非情な命令など、「子連れ狼」や「ニキータ」等の要素をうまく取り入れつつ、韓国映画特有の非道な暴力も切ない恋も入っている過不足ない作品である。何よりも、主人公があらゆる武器を使いこなし何十人も殺戮していく、一人称で描かれるオープニングシーン(このシーンだけで「ハードコア」を越えている)や、ハイウェイ上で日本刀を用い展開されるバイク上高速チャンバラだけでも観る価値はある。(多田遠志)