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トップレビュー平松伸二 / そしてボクは外道マンになる 1巻

平松伸二 / そしてボクは外道マンになる 1巻

2017.09.01   CULTURE | BOOK

集英社
600yen+tax

 『ドーベルマン刑事』『ブラック・エンジェルズ』で知られる平松伸二先生による『まんが道』。自身の物語は生み出した作品以上にドラマチックかもしれません。昭和の激動の時代に16歳でデビューした天才作家が若かりし頃に舐めた辛酸が、ありありと伝わってきます。インクと紙で出来ている漫画から血の香りが匂いたってくるようにも感じるので不思議です。岡山の田舎で育った純朴な少年がどうやって数々のバイオレンス作品を執筆していたのか。読んでいると当時にタイムスリップした錯覚を起こし、ヤ〇ザだらけの昭和の漫画業界(もちろん誇張もあるでしょうが)を疑似体験できます。実際にその時代を経験した本人だからこそ描ける今作を読むと、熱いものが体に流れ込んできます。まだ1巻の今作、この無限地獄を平松先生はどのように生き抜いてきたのか。続きが気になる熱く泥臭い作品です。(Asagaya/Loft A:柏木 聡)

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