短期間で世界一豪華な映画シリーズとなったマーベルシネマティックユニバース（MCU）の最新作。あの『アベンジャーズ』の中枢、アイアンマンとキャプテン・アメリカがそれぞれ派閥を構成し対立してしまう内部抗争を描いた作品。互いに曲げられない信念は平行線をたどってしまうが双方に肩入れできる作りとなっており、どちらにも負けて欲しくないという気持ちがストーリーの緊張感を引っ張っていく。自由と安全の対立だったはずが最終的には感情と感情のぶつかり合いとなるのが悲しく、そして燃える。そう、『イデオロギー抗争&オールスター戦』とこれはもう昭和新日プロレス！今回に関しては絶対的に過去作の予備知識が必要な作りなんですが、その分ストーリーをちゃんと追ってきた人にはタマらん見せ場がそれぞれのキャラに（予想より多めに）用意されているあたりも、プロレス的というかすなわち興行的にも「わかってらっしゃる！」同じくディズニーのスターウォーズ同様、「このユニバースは終わらない」という宣言は嬉しくてツラい。（ネイキッドロフト：齋藤航）