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元々バットマンとスーパーマンはウマが合うわけもない2人だ。理想主義者と現実主義者、大文字の正義と小文字の正義…。その2人がいずれ激突するのは当然だったのだが、ダークなトーンでアメリカの神話であるアメコミの2大巨人の対決をうまく表現している。また9・11を想起させるなど現代的なモチーフも多く取り入れられている。『マン・オブ・スティール』の続編、『バットマン:ダークナイト・リターンズ』などDCの名作を巧みに取り入れ、さらに今後の展開にまで気を配り…。監督Z・スナイダーは損な喧嘩をよくやったと思う。あと、ワンダーウーマンについては100点。『X-MEN』の「ウルヴァリンが漫画から飛び出した!」あの感じの再来だ。本作でDCヒーローの対決が描かれたが、ライバルのマーベルの方もヒーローが2つの陣営に分かれ対立する『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』が待機中、今年はヒーロー対決年になりそうである。(多田遠志)