光文社新書 / 820yen
日本の世紀末を疾走した伝説の雑誌『バースト』で身体改造ジャーナリストとして活躍してきたケロッピー前田（前田亮一）氏の新著『今を生き抜くための70年代オカルト』が出た。それも、大槻ケンヂ氏推薦のオカルト検証本だ。昭和40年生まれの前田氏が子供時代に体験したオカルトブームをネット時代に再考し、『バースト』の血統を継ぐカウンター視点で、世界のオカルトブームを一望している。UFO、UMA、超能力、心霊写真、ピラミッド・パワー、ムー大陸などの定番のコンテンツが並ぶが、従来のオカルトの枠に縛られず、ロックとサタニズム、ナチスとUFO、オカルトとフェティシズムなど、読むというより自由に語りたくなる内容が満載なのだ。終盤では、2020年東京オリンピックを予言した大友克洋『AKIRA』をひも解き、新たなオカルトブームの到来を大胆に予想。21世紀を生き抜くために、オカルトの自由を高らかに宣言している。2月8日には出版記念イベントも開催される。（田実健太郎）
