4/25よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
すっかり韓流のイケメンブームも落ち着いた感があるが、その分骨太の韓流映画が目立つようになってきた。この「群盗」もそんな映画だ。19世紀の朝鮮王朝末期を舞台に、義族となった元屠殺人と、剣豪の武官の運命の対決を描いた作品だ。乗馬や剣術などのアクション、圧制に対する革命…。完全にマカロニウェスタン的である。道理で劇中で使用されている「怒りの荒野」の主題歌が合うわけだ。自国の歴史をこのように娯楽作品化できる力は天晴れである。監督は韓国版「仁義なき戦い」な「悪いやつら」を撮ったユン・ジョンビン。イケメン好きには武官を演じる兵役除隊後のカン・ドンウォン、渋いオヤジ好きにはスキンヘッドで大迫力のハ・ジョンウと死角のない布陣だ。予備知識なく観ることのできるアクション作品として万人に薦められる出来だ。(多田遠志)