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トップレビューだから日本はズレている / 古市憲寿

だから日本はズレている / 古市憲寿

2014.08.01   CULTURE | BOOK

新潮社 / 799yen

 もし、これからも「オジサン」たち取り仕切る状況が続いた場合、日本はどうなるのか? 本書の著者・古市憲寿氏は「2040年の日本」について、こんな予測を記している。「毎月一定の電子マネーを配布するベーシックインカム制度が導入され、プロザック抗うつ剤は“ハッピーサプリ”と名を変え一部労働者たちに無料配布。地方はコンパクトシティ化して生き残りをはかるが限界集落は消滅。東京の繁華街はほとんどが老人。福島第一原発は技術者不足で一向に処理が進まず、海外の会社が原発の跡地を買い上げ世界中の核廃棄物を集める最終処分場を造る。2020年の東京オリンピックの時に新設されたスタジアムや競技場のいくつかは廃墟へ」。そんな「絶望の国」となっても、人々は意外にも満足して生きる“幸福な階級社会”になるのでは、と……。しかし、2040年を待たずとも、今も似たような状況になりつつあるのではないだろうか? この「ズレ」はいつから始まったのか、本書を読みつつじっくりと考えたい。(石崎)

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