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トップレビュー黄金のメロディ マッスル・ショールズ

黄金のメロディ マッスル・ショールズ

2014.07.01   CULTURE | MOVIE

7/12〜新宿シネマカリテ、7/26〜シネマート心斎橋、他で公開

 アメリカ南部、アラバマ州マッスル・ショールズ。その地にリック・ホールという一人の白人が音楽スタジオを建設し、1960年代に数々の歴史的名曲を生み出してきた。本作はこの伝説的な録音スタジオに光を当てたドキュメント映画である。キース・リチャーズやミック・ジャガーなど、多くの音楽家がインタビューで登場する。正直なところ、平成生まれの日本人である私にとって、1960年代のソウルやカントリー音楽は馴染みがない。しかし、本作が描いた異文化同士の共鳴は、私のような音楽的素養の乏しい若者の心にも響く。当時のアメリカは人種差別が色濃くあった。レストランに行けば、黒人の席が分けられていた時代だ。そんな中マッスル・ショールズでは白人と黒人が互いを認め合い、共に音楽制作に励んでいた。そうして歴史的名曲が生まれたのだ。異文化に敵意を持つ事が、いかにくだらない事か。本作は音楽を通して、それを私たちに再確認させ、気付かせてくれる。(Loft PlusOne West : 松本尚紀)

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