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ゼウスの法廷/高橋玄(監督)

2014.03.05   CULTURE | MOVIE

3月8日よりシネマート六本木ほか公開

 私はいわゆるリーガル・サスペンス映画が好きで、ポール・ニューマンの『評決』や桃井かおり『疑惑』など印象に残る映画は多いのだが、3月8日から上映される本作もまた、骨太な社会派エンターテイメントとして非常に優れた作品と言えるだろう。『パッチギ!』などで知られる塩谷瞬が若き裁判官・加納を演じるのだが、なんと彼は殺人事件の被告となった元婚約者・恵(小島聖)の裁判を担当することになるという衝撃的な設定になっている。加納と恵はお見合いを通じて婚約するのだが、二人の生活はすれ違いの連続。そんな時、昔の恋人・山岡と再会した恵は密会を重ねるようになるが、恵は事故で山岡を死なせてしまうのだ。法廷という特殊な場所で向い合う元婚約者同士が、互いの感情を徐々に剥き出しにしていく様は、痛々しいほどに純粋なラブストーリーだ。また、社会派監督の高橋玄ならではの容赦ない法曹界批判も見所の1つとなっている。(加藤梅造)

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