とにかくむちゃくちゃ面白い。先月19日に阿佐ヶ谷ロフトAで行われた出版記念イベント、開始たったの10分で「アラサーちゃん」の峰なゆかさんに「私こんなにAV業界で働いてる女の愚痴言ったのはじめて!そのくらいこの本は、言いたいけど言えなかった気持ちを代弁してくれている」と言わしめた、女流AV監督ペヤンヌマキさんの初のエッセイ本『たたかえ!ブス魂』。コンプレックスまみれだった過去の自分がエロの仕事を通じてポジティブ・ブスへと変わっていく過程をまるで仏の視点で、うじうじと、しかしさらりと説き明かしてしまう教典のような一冊。ちなみにブスがたたかっているのは美人でもイケメンでもブスに冷たい世の中でもない。結局は「そんな妄想で勝手に生きづらくしている自意識」なのである。世の中のブスじゃない人々、そこんとこ履き違えないでいただきたい、と、もれなくブスな私は思うのであった。心当たりのある方、是非ご購読を。(阿佐ヶ谷ロフトA:足立結香)