講談社より刊行の『モーニング』にて連載されていた、『ライク・ア・ローリング・主夫リーチマン』の最終巻。主人公である「主夫」、ヨネダタツロウが炊事、掃除、洗濯、そしてデパート勤務のヨメの機嫌と日々戦いながらフィギュアの原型師を目指す。作者、米田達郎自身も家事の合間を縫って漫画家として活動する「兼業主夫」であり、スーパーマーケット・SEIYUの折り込み広告『KY365TIMES』でも紹介されている。そのためか、使命感、焦燥感に駆られ続ける日々の葛藤や細々とした家事へのこだわり等の描写がとてもリアルに描かれており、シンプルな絵柄と相まってか、ただの日常であるにも関わらず全く退屈しないで読むことが出来る。3巻では、そんな日常を大きく揺るがす事件がタツロウに迫る。それぞれ悩みや問題を抱えた周囲の人々との優しい掛け合いがいちいちグッときます。ここにきて可愛くなったヨメも必見。現在、本作のスピンオフ漫画『それいけ!タナベくん』をFacebookにて連載中。(阿佐ヶ谷ロフトA 村松輝一)